愛を知りたい 【三途春千夜】

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それから暫く、多分、半年くらい。









春千夜はあの女の所には通うけど、私の所に来なくなった。








代わりに、この間名刺を貰ったスキンシップをしてくるという男が私に回ってきた。









梵天の幹部もみんながみんなここに毎日通えるわけじゃない。









彼らは息抜き、私は仕事だ。











｢Aさんはいつも忙しそうだね｣










スキンシップをしてくる、それは間違ってない。









だけど、ある程度距離を取れば触ってこないし、顔もそれなりに整った相手。











何より、こいつは梵天に敵対しようと集まり始めたらしい裏社会の幹部だ。






それが最近になって判明した。







私以外が相手をするには荷が重すぎる。












｢･･･そうだ、ねぇ、アフターしてないの？｣




｢する相手は特別枠で決まってるんです。それに今日はごめんなさい。予約があるんです。｣




｢どうやったら、その特別枠に入れるの？｣










貴方が、梵天の幹部だったら。･･･言わないけれど。







口を耳元に近づけて暖かい息を吐かれる。










耳は苦手だ。やめて欲しい。






なんでだったっけ･･･。










あぁそう、春千夜がしつこく触れてくるからだ。









｢顔、赤いね｣




｢少し暑いですから｣




｢俺のせい？｣










ニヤッ、と笑ってそういうお前はどれだけの自信があるんだよ、と言ってやりたいのをこらえて、まさか、と笑ってやった。












それでも表情を変えずに笑ってるこの男は要注意人物、ブラックリスト行き。



















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