愛を知りたい 【三途春千夜】

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元々、蘭の経営するお店の前でそのお店の店員に言い寄られていた、身寄りのない私を、蘭が引き取ったのが事の始まり。










梵天のメンバーかと言われればそれも怪しいけれど、家のない私に、首領はアジトに私の部屋を与えてくれた。








親は元々いないし、私を探すような親戚もいない。




この大きすぎない部屋が、私のお城、拠り所。









まぁ、ホテルと化している部分は否定できないけど。













ドレスを脱いで、とりあえずかけて、部屋を片してから、違うドレスに着替える。





春千夜は、ドレスで致すのが好き。








他の人にも、好みはそれぞれあるし、日によることもあるけれど、彼は着飾った美しい女を抱くのが好き。




というか多分、それを脱がせてめちゃくちゃにしたいんだと思うけど。





抱ければそれでいいと言う日だってもちろんあるし。












ヒールは脱いで、スリッパでいるのだけは許して欲しい。













ぐーっと背伸びをして、テレビをつけた。






まだ仕事があるなら、そんなに早くはこないだろう。

















私の部屋に来る時は薬を飲まないこと。そう決めた日のことを思い出す。





自己中心的な部分が目立つ時のある春千夜だけど、1度薬の副作用で私をボコボコにしてからそれを守ってる。








彼なりに反省したのか、どうなのかはよく分からないけど、あれから暫く私の元に来なくなって、何故か私から行ってあげたのはいい思い出だ。














テレビはつまらないニュースばっかりで、あの事件が、その事件がと大きく騒ぎ立てる。






1つ、大きな会社の社長が死んだというニュースを見て、あぁ、これはこの間竜胆に情報を渡した人だ、と冷静に考えている自分が不思議。










ここに来たばかりの時は、血すら気持ち悪くて見れなかったのに。










別に、後悔はないけれど。














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