反社とJK【灰谷蘭】

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死にたいとか、生きるのをやめようとか、そういう気持ちはもうとっくに完結していて、今は、いつか幸せになるために、いつか、自由になった時のために生きてる。




生きるためならなんでもできた。


いつかを夢見て、なんでも出来た。






いつか、誰かに愛されてみたい。

誰かを心から愛してみたい。

そんな、恋をしてみたい。

誰かと愛し合って、大切な家族を作って、私に与えられなかった素敵な、暖かい家族が欲しい。


これからどんな人と出会うんだろう。


いつ、自由になれるかな。



生きてたらきっと、いつか。






そうやって、同じ夢を見て、待ち続けて、何回朝が来たっけ。






誰かに揺すられて目が覚める。


目の前にいるのは、ランにぃじゃない。








｢そろそろチェックアウトだから｣







綺麗なまつ毛も、陶器みたいな肌も、小さな顔も、口も、高い鼻も、どこにもない。



ゆっくり起き上がって、下着姿のままだったからか感じる肌寒さに少し震える。


言われた通り、制服に身を包んで、のそのそ準備をする。




制服着てんのに、コスプレって言ったら通してくれるとか、ここら辺ほんと、ガバガバすぎ。


寝れたからいいや。





ぼうっと考えるのは、昨日のランにぃ。

脳裏にチラついて離れない。




一番最初に2人の家に行った日、当たり前のように出てきた女物の下着。

綺麗な部屋、満腹の2人。



やっぱり、彼女の1人や2人くらい、いるよなぁ。





拾ってくれた男にお礼を言って、朝早く、1人で歩く。


視界が滲むのは、気の所為。











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