反社とJK【灰谷蘭】

47. ページ47

･








｢リンにぃの裏切り者･･･｣





｢俺関係ねぇだろ･･･｣





｢あるもん｣





｢関係者にすんな頼むから｣








ランにぃに体の隅々まで見られた私は、もうランにぃに見せてない部分は無いと思う。


あちこち包帯やらガーゼだらけになって、今はランにぃの足の間。




長すぎるくらいの足の中に私を埋めて上機嫌。









｢･･･リンにぃは竜胆って言うんだよね｣





｢ん？･･･あぁ名前な。そうそう｣





｢ランにぃは？｣





｢俺はそのまま｣





｢らん？お花の？｣





｢そうそう｣





｢えー！名前もお花でお揃っちじゃん！可愛いねぇ｣








さっきまでのことは忘れてきゃっきゃ言ってる。


暫くして、リンにぃがアイスを持ってきてくれる。



今日のアイスはキャラメル味。

甘くて、ちょっと塩っぽくて、とろっとしてるの。








｢これを機に呼び方も変えようかな〜｣








蘭と竜胆か〜って迷っていれば、好きなように呼びなって、ランにぃの声。







｢･･･蘭さん？｣





｢･･･｣





｢好きにしろって言ったくせにこれはやなんだ｣





｢なんも言ってねぇわ｣





｢ヤダって顔に書いてある！｣





｢他の候補は？｣





｢蘭くん！蘭ちゃん！らんらん！･･･うーん｣





｢蘭にぃじゃだめなわけ｣





｢兄妹じゃん、それじゃ｣





｢･･･兄妹以上の関係になりたいわけだ｣








そう言われてハッとする。


無意識に超意識してるようなこと言っちゃった。




そうじゃなくてって慌てて弁解しようと振り向けば、彫刻のような顔が近い。

とても近い所で、笑う。




意地悪だ。








･

48.→←46.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す