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「梵天と関わってたんだってな」
「・・・梵天」
さっきの電話でも言ってた。
聞いたことの無いワード。
今まで関わった人は数しれない。
だけど誰からも、梵天なんて言葉は出てこなかった。
「灰谷兄弟に世話んなったんだろうが!」
怒鳴り声にビクつきながら、新しい言葉に頭を回転させる。
分からない。
でも、思い当たる兄弟はいた。
お父さんが私に怒っているのは、恐怖を感じてるからだ。
私が恐怖するお父さんすら怖がる存在。
あの2人以外、なんでか思いつかなかった。
「・・・どこに行くの」
「・・・お前には関係ない」
くそ、そう呟いて、私を疫病神と呼ぶ。
・・・疫病神。
今、私のせいで父が怒っていて、ランにぃやリンにぃに何か起こったら、2人にとっても、私は疫病神なのかな。
2人に、迷惑かけちゃったらどうしよう。
どうしよう。
キキッと音を立てて車が止まる。
知らないビルの地下にある車庫。
お父さんは私が逃げないように首輪をつけて、私を無理に引っ張る。
苦しくて、無意識に涙が出てくる。
中に入ると、スーツを着た人が複数バタバタと慌ただしい。
そんな人達が、お父さんにお辞儀をしていく。
お父さんの会社?
会社員じゃなさそうな人がチラチラ。
「・・・お父さん、裏の人なの?」
私を睨む瞳が、いつもより鋭い。
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☆真菜*(プロフ) - ありがとうございます! (2023年3月28日 18時) (レス) id: af29f1e969 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ☆真菜*さん» コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです!ぜひぜひお好きなようにお願いします〜!ありがとうございます〜! (2023年3月28日 18時) (レス) id: bc1f8927b1 (このIDを非表示/違反報告)
☆真菜*(プロフ) - 素晴らしい作品を見つけてしまった!どうか私の小説の方でるるさんを宣伝(紹介)してもよろしいでしょうか!!!! (2023年3月28日 9時) (レス) id: af29f1e969 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ミルねこさん» コメントありがとうございますー!とっても嬉しいです!今後もよろしくお願いしますー! (2023年3月17日 16時) (レス) id: bc1f8927b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - うっ……神作品を見つけてしまった…!夢主ちゃんに感情移入し過ぎで涙腺ヤバいです……!!蘭ちゃぁぁ〜ん!!早く連れ出してぇ!!続き、楽しみにしてます!! (2023年3月16日 21時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るる | 作成日時:2023年3月2日 0時