反社とJK【灰谷蘭】

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｢こんな醜い天使いないでしょ｣





｢どうだろうな。醜いのは天使(お前)じゃなくて、世界かも｣








そうじゃねぇ？って、いつも通りの余裕そうな表情。

ヘラっと笑って、私がここで頑張ってることを表明してくれる。







｢そんな、キザな人だったっけ｣








涙を拭って笑ってしまう。



こんなに嬉しいのに、嬉しい事を言われると、反応に困っちゃう。


そんな私の天邪鬼にもきっと気づいてるランにぃは、うち来る？って、私を誘う。








｢また拾ってくれる？｣





｢なんでこんな高頻度で会うんだか｣








嫌そうな言葉、満更でも無い表情。


ごめんねって、
なんてことなく笑ってみせる。




ランにぃのシャツに赤が見えた。

スーツ姿のランにぃ。

胸元の硬さ。



ランにぃはやっぱり、きっと普通じゃない。

私と一緒。




公園の前に黒塗りの車が停まってて、2人で後部座席に座る。

わざわざ運転手さんに車を停めさせたんだ。



公園に私が見えたから。

自惚れかな？自惚れでもいいか。



だって嬉しいんだもん。



ふふ、って、思わず笑みがこぼれる。

チラッとランにぃを見てみれば、なに？って顔。







｢今日もアイスある？｣





｢あるよ｣








烏滸がましいな！とか、言われるかなって思ったけど、ランにぃの表情は柔らかい。





静かな車内。

小さな振動。

体温は少し高め。



ランにぃの特別になれたらいいのにな。











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