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「いやぁ、間に合ってよかったよかった」
「あ、あの、」
腕を引かれるがまま歩いていけば、立派な車に乗せられて、そのまま後部座席でシートベルトをつけてる私。
とりあえず化粧を直させてもらいながらおずおずと話しかけてみる。
確実に、カタギじゃ、ないよね?
なんか、懐に拳銃があっても、あぁやっぱりって思っちゃう気がする。
「上司さんって、どちら様でしょうか」
私に頼むということは私の知り合いなのか。
頭を巡らせた結果、聞いた方が早いと思って聞いてみれば、竜胆さんはなにか言おうとしたのをさえぎって、蘭ちゃんって呼んでねと先程挨拶してきた蘭さんが会ってからのお楽しみだと答える。
正直、困ってしまう。
「私なんかに何かができるんですか?結果に繋がらなかったら、代わりとか、」
「お前がいたら何とかなるから大丈夫大丈夫」
「えぇ・・・」
困惑しか出てこない。
困惑のまま、シン、となる車内。
静かになった途端、頭は何かしらを考えようと働き始める。
そうなると、さっきまでの出来事が一気に流れてきて、手が震えているのに気がつく。
右手を咄嗟に左手で包んでから、どちらの手も震えているのに気がついて、それから、私がこんなに不安がっていたら、この子も不安かもしれない、驚いたかもしれない、なんて考えた。
そういえばずっと、この子を気遣っていなかった。
ハッとして、ごめんねと心の中で謝りながら、お腹を撫でた。
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@じゅら - 主さんの作品では多分初コメです!失礼します!前からお気に入り登録をしていて、これで読み返すの3回目ぐらいです笑 でも何回読み直してもやっぱ神です!最後の春ちゃんが「こら、体拭けクソ」って所が好きです!これからも頑張って下さい (12月7日 23時) (レス) @page47 id: d21974408e (このIDを非表示/違反報告)
蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 読み終わりました!最初ドキドキしてたけど,やっぱ神作だった…作者様ありがとう!! (11月29日 6時) (レス) @page48 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
3-114 36(プロフ) - はなさん» ありがとうございます!読めるようになりました!最高です! (2022年9月26日 1時) (レス) id: 4e0064ee9d (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 3-114 36さん» 報告ありがとうございますー!こちらのミスで見られなくなってました。すみません。今は見れると思いますので、ぜひ呼んでやってください! (2022年9月25日 18時) (レス) id: 544f54aa0d (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ワンロボさん» コメントありがとうございます!!谷口先生はボコボコです♡最後までお付き合い頂きありがとうございました! (2022年9月25日 18時) (レス) id: 544f54aa0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2022年3月18日 16時