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ピッ、ていう機械音、無言の客とレジ。
「袋要りますか」
「あ、はい、お願いします」
手で持っていくことも出来るけれど、袋があった方が楽だよね。
一瞬考える時間をとって答えれば、スイーツを袋に詰めてくれて、渡す時に、私の手に触れたレジのお兄さん。
驚いて、少し反応してしまってから、あの、と小さな声で話しかけられる。
「え?」
「あの男の人、お姉さんの知り合いかなんかすか?」
「え?男・・・?」
驚いて、お兄さんがチラッと視線を送った方に目を向けると、丁度ドアが開いて、見覚えのある男の人。
「谷口先生?」
「あ、A先生じゃないですか!偶然ですねこんな時間に」
「あ、知り合いだったみたいです、ありがとうございます」
「・・・そうすか」
レジのお兄さんにペコッと会釈をして、谷口先生にも会釈をひとつ。
「お疲れ様です」
「1人でコンビニですか?」
「え、あ、はい。そう、ですけど」
「彼氏さんは?」
「出張に行ってるんで」
「あぁ、なるほど。ちょっと待っててください、弁当買ったら送りますよ」
「え?悪いですよ。谷口先生、おうちどこです?」
「いいからいいから」
半ば無理やりそう言われて、待っていればほんの数分で戻ってきた谷口先生。
「さ、乗ってください」
てっきり歩きだと思っていたけれど、そうか、普通は車で来るのか?
いや、でも、うちは車で来るほど遠くないし。
「いや、やっぱり悪いので」
「早く乗ってください!」
「いや、でも、」
「・・・もしかして僕がなにかすると思ってます?」
「・・・そんなことは、」
「夜道1人で歩く方が彼氏さん怒りますって、ほら」
悩みに悩んで、それもそうだし、バレもしないか、って、谷口先生の車に乗せてもらった。
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@じゅら - 主さんの作品では多分初コメです!失礼します!前からお気に入り登録をしていて、これで読み返すの3回目ぐらいです笑 でも何回読み直してもやっぱ神です!最後の春ちゃんが「こら、体拭けクソ」って所が好きです!これからも頑張って下さい (12月7日 23時) (レス) @page47 id: d21974408e (このIDを非表示/違反報告)
蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 読み終わりました!最初ドキドキしてたけど,やっぱ神作だった…作者様ありがとう!! (11月29日 6時) (レス) @page48 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
3-114 36(プロフ) - はなさん» ありがとうございます!読めるようになりました!最高です! (2022年9月26日 1時) (レス) id: 4e0064ee9d (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 3-114 36さん» 報告ありがとうございますー!こちらのミスで見られなくなってました。すみません。今は見れると思いますので、ぜひ呼んでやってください! (2022年9月25日 18時) (レス) id: 544f54aa0d (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ワンロボさん» コメントありがとうございます!!谷口先生はボコボコです♡最後までお付き合い頂きありがとうございました! (2022年9月25日 18時) (レス) id: 544f54aa0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2022年3月18日 16時