あなたは浮気性 【三途春千夜】

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朝起きた時、私は裸でひとりぼっちで、リビングには春千夜さんの字で、3日くらい出張があること、体調に気をつけていい子に待っていろということが書かれたメモ。





あぁ、昨日が出張前の甘さだったのか。








｢･･･出張｣







疑っちゃいけない。



ほんとに、ただの出張かもしれないんだから。






私も、早く仕事に行こう。



今日から3日はご飯も適当に作って、ゆっくり、過ごそう。








できるだけ、春千夜さんのことを考えないように･･･。







あれ、いつからだっけ。



頭を閉めていた三途春千夜という男の人のことを考えないようにし始めたのは。






考えれば辛くなることをわかっているから、蓋をするようになった。









そうか、どれだけ好きでも、辛いんだなぁ、私も。








変なの、なんて心の中で呟いてため息をひとつ。







早く帰ってきて。



唐揚げでもなんでも作るから。髪も洗うし、乾かすし、なんでもするから。







浮気をやめてなんて言わないから。




コロコロと変わる女物の香水を、纏うのをやめてとは言わないから。


だから、きちんと私の元に帰ってきて。








そして、私のそばにいる時だけは、私な香りを纏って欲しい。




それだけでいいよ。








うそ、ほんとは、浮気性なあなたが大好きで、大好きで、独り占めしてしまいたい。














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