あなたは浮気性 【三途春千夜】

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｢わ、早いですね｣






｢え、や、ごめんなさい、えっと･･･何か？｣





｢いやその、はは、こんなに早く出てくれると思ってなくて緊張するな｣










はは、っと笑ってから、明日ってなにか予定ありますか？っていう谷口先生の声。









｢予定ですか？ないですけど･･･｣








文化祭で放課後残らなきゃだっけとか、春千夜さんがまだ帰ってこないことだとかそういうことを考えてから答えれば、ご飯でもどうですかのお誘い。









｢･･･え、いや｣





｢彼氏さん、怒りますかね｣




｢いや、起こりは、しないと思いますけど･･･｣








女性との関係を持った彼が私をどうこう言ったりしないだろう、とそこまで考えて、私が羽目を外したっていいじゃないかとハッとした。









彼を裏切るようなことはしたくないとか、そんなことできるような性格じゃないとか、色んな気持ちと、ちょっとした復讐心のような、そんな、醜い心。












分かりましたって答えてしまったのはなんでか。










電話が切れた後、こんなことをしたって彼は面倒くさがるだけかもしれないなんて考えが浮かんできて、浮気してるのを黙ってるのだって同じような理由なのに何してるんだろって虚しくなった。















面倒くさと思われるのは、呆れられるのは、1番嫌だ。












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