あなたは浮気性 【三途春千夜】

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｢･･･いつ寝たっけ｣








目が開いて、身体中の痛みに嫌な顔をしてみた。




ソファーに全体重をかけて寄りかかったまま寝てたらしい。






ソファーで寝たって身体中痛くなるのに、座って寝るとは･･･。


でもまぁ、仕事が終わったから良しとしよう。









ぐーっと伸びて、顔を洗おうと立ち上がる。




洗面所に入ってから、そういえば、一昨日春千夜さんと帰ってきてから洗濯物をしてない。







2人でお風呂に入ってそのままベッドに行ったから･･･。




洗濯物をしてから顔洗お。


そう思って、自分の服や彼の靴下を手に取る。






ひっくり返ったままの靴下に少し笑ってから彼のシャツを手にかけて、それから、離した。







視界に入った、赤いリップの跡。



綺麗に残ってるんじゃない、後を引くようなそれが、余計にリアルさを出す。






そういえば、前にも、私が普段使わないような光る、アイシャドウと思わしいものを手で洗った気がする。



もしかしたら、あれも、そうか。








虚しくなった。




痛くて、辛くて。









洗面台で、自分の顔を洗うより先に彼の匂いのしないシャツをゴシゴシと洗った。





リップの跡を見えないようにするより前に、視界が霞んで何も見えなくて、おかしくて、笑ってるのに、涙が止まらなかった。











知ってるよ。



ショッピングモール出みた女の人だけじゃないよね。








匂いが違うよね。



ちらりと見えた携帯の中のたくさんの女の人の名前。













浮気性のあなたが好きで、独り占めして、ごめんなさい。

















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