男３人女装中、道中 ページ9
太腿がスースーする。
男がスカート履いた時の感想はこんなもんだ。
よくこんな布切れ一枚で下半身と情緒を守れるものだ。
女ってやつはなかなか肝の据わった奴らなのだと悟りを開き始めている。
それと共に周りの視線が気になる今日この頃。
男３人が女子校の制服着て道を歩いているんだ、無理もない。
しかもその内２名が立派な大人ときたもんだ、世も末だね。
……って、他人事みたいに話せる立場じゃないけれど。
「やっぱり無理なんじゃ…」
左隣を歩いている影山が小さな声で呟く。
俺と霊幻で影山を挟む形で歩いているわけだが
霊幻が約１８０ｃｍ、俺が１６７ｃｍ、影山がだいたい１５５ちょっと。
……これ誘拐とか勘違いされないだろうか。
…そんときは霊幻囮にして逃げるか。
そうこうしているうちにもうすぐ目的の場所に到着しそうだ。
正門に警備員とかいるけど……。
「なあ霊幻、本当に平気なのか……？」
「もしもの時のために女顔のお前に来てもらったんだから
ちゃんと仕事してこいよ」
「おま、自信ねえのかよ。ってか俺は従業員じゃねえし。
あと女顔って言うな、微妙に気にしてんだ」
「まあ失敗することはないと思うけどな」
「依頼人とは屋上で待ち合わせだっけか？」
「待て！ 何やってる！？」
「ハイ？」
「お前だお前！ とぼけるな！」
「ここの、生徒ですけどぉ〜」
案の定、警備員に捕まった。
霊幻が変な声で対応してるが時間の問題だろう。
革靴か……履きなれてないから上手く逃げれるかどうか…。
「危なかったね〜君たち。
さあ、早く変態から離れて」
「え？」
「はっ？」
「不審者は我々が対応するから」
素っ頓狂な声を上げた俺と影山は霊幻のほうを向く。
見えるのはハンドサインで「行け」と促す変態紳士。
戸惑う影山の肩を一つ叩き、俺は足を進めた。
「……とにかく行くか、影山」
「は……はい」
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雨散々(プロフ) - マスヲさん» コメントありがとうございます。私の作品で笑っていただけて何よりです。これからも笑いをとれるように頑張ります(笑) (2017年2月4日 10時) (
レス) id: 2f2c9aedea (このIDを非表示/違反報告)
マスヲ(プロフ) - コメント失礼します。めちゃくちゃ面白かったです！！久々に笑いました(^^)更新頑張ってください！ (2017年2月3日 22時) (レス) id: f55d281746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨散々 | 作成日時：2017年1月20日 19時
