驚きを与えてくれる男 ページ8
スズメよりも早く目覚め、フクロウが首を傾げる前に寝る。
まさに早寝早起きというやつだ。
起きた後は掃除を済ませ、参拝客に挨拶をして。
残りの時間は縁側に座って茶を飲んだり、字を綺麗に書く練習をしたり様々だ。
しかし何れも地味である。
そんな時に役に立つのが友達というやつだ。
たまに連絡をくれる奴もいれば、頻繁に連絡をくれる奴もいる。
かく言うあの霊幻も後者のうちの一人である。
あいつの話は良い。
週刊連載している少年漫画のようにワクワクと驚きを与えてくれる。
驚きのほうが比率としては高いが。
『チリーン…チリーン…』
昨日と同じように、携帯電話が俺を呼ぶ。
霊幻からのようだ。
俺はふっ、と小さな笑いを零してから電話に出る。
『もしもしー』
「はいよ、なんだね霊幻さんよお」
『お前さー、制服着たくねえか？』
「あ？そりゃ、着たくないわきゃねえけど」
今更学生気分になったって何になるっていうんだ？
というかもう服のサイズ違うから着れるか分かんねえし。
『おー、じゃあ今から事務所来いよ』
「え、サイズあんの？」
『ん？ちょっと大きめのだしお前が着痩せするタイプでも平気だろ』
「まあ筋肉は割とあるけど…ってか行くなんて言ってな」
『モブが茶淹れて待ってるから』
「１０分で行く」
あの美味い茶が飲めるというのならば別だ。
俺は秒速で準備し、軽い足取りで霊とか相談所に向かった。
「……まさか女装とは。
本当に霊幻は俺を驚かせてくれる」
さて、どうしたものかな。
目の前にある女子制服と葛藤すること５分。
俺は腹をくくった。
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雨散々(プロフ) - マスヲさん» コメントありがとうございます。私の作品で笑っていただけて何よりです。これからも笑いをとれるように頑張ります(笑) (2017年2月4日 10時) (
レス) id: 2f2c9aedea (このIDを非表示/違反報告)
マスヲ(プロフ) - コメント失礼します。めちゃくちゃ面白かったです！！久々に笑いました(^^)更新頑張ってください！ (2017年2月3日 22時) (レス) id: f55d281746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨散々 | 作成日時：2017年1月20日 19時
