霊幻新隆におまかせを。 ページ29
「で、でけえな……」
霊幻がつぶやく。
安本さんの自宅は二階建て(屋根裏部屋付き)の一軒家だった。
と言っても、霊幻が驚いたのは家の大きさに対してではない。
悪霊のほうだ。
さあ一体何メートルあるのだろうか。
六畳の部屋が一つ埋まってしまうほどの巨体だ。
頭なんか二階に突っ込んでるじゃないか。
安本さんが「除霊できます〜？」と呑気に尋ねると、
霊幻はキリッとした顔でネクタイを締め
「この天才霊能力者、霊幻新隆にお任せください！」と豪語する。
俺は霊幻の肩を右手でトントンと叩く。
霊幻が「え？ 何？」と振り返ると、その頬にぷにゅっと俺の人差し指が埋まる。
「……何してんのお前」
「いやあ、一度やってみたくてな」
「遊んでる暇があるならさっさと消せ！」
「え、天才霊能力者なんだろ？ 頑張れ」
「バッカお前、俺がやったら家ごと溶けて無くなっちまうだろうがっ！」
「(消えるんじゃなくて溶けるの？)……分かったよ」
ひとまず霊が逃げないように安本さんの家全体に結界を張る。
……で、この後どうしよう。
こんな大きさの悪霊、久しぶりすぎて時間かかりそう。
それ以前にちゃんと消せるか？
「あ、そうだ」
「ん？ どうした？」
「霊幻、お前話術に自信あるだろ？」
「まあな」
「二階行って霊とお話してきてくれよ」
「…………は？」
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雨散々(プロフ) - マスヲさん» コメントありがとうございます。私の作品で笑っていただけて何よりです。これからも笑いをとれるように頑張ります(笑) (2017年2月4日 10時) (
レス) id: 2f2c9aedea (このIDを非表示/違反報告)
マスヲ(プロフ) - コメント失礼します。めちゃくちゃ面白かったです！！久々に笑いました(^^)更新頑張ってください！ (2017年2月3日 22時) (レス) id: f55d281746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨散々 | 作成日時：2017年1月20日 19時
