霊の気配と迷子と蠱毒の壺 ページ14
芦屋A、２８歳独身。
迷 子 に な り ま し た。
もしかしたらあの時、全身タイツ軍団に出会った時からすでに迷子だったかもしれません。
仕方ありませんよね、この建物、構造が複雑すぎるんですから。
……さて、これからどうしたものか。
内部構造はわからない上地図が貼ってあるわけでもなく、どこに行けばいいのか見当もつかない。
さらに言うと、ここにいるのはほぼ全員もれなく超能力者だ。
どう考えても一般人が乗り込むような場所じゃない。
しかし影山の弟くんを置いて退散する気なんて毛頭ない。
壁に寄りかかり、頭を抱えていると「ふんふん」と上機嫌な声が聞こえる。
それと共に近づく大量の悪しき気配。悪霊のものに間違いない。
取り憑かれてんのかと声のする方を覗くと、小さな壺を撫でながら歩く男の姿が見えた。
取り憑かれている訳じゃない……か。
それにしてはあいつから悪霊の気配がする。うーん、どういうこった？
「蠱毒(こどく)が完遂されたらついに……うふふ」
蠱毒……色んな虫を入れ物に放り込んで共食いをさせ、
最後に残ったやつが最強の虫って言うあれか。
あいつ虫使いかなんかなん――
なるほど、そう言うことか。
蠱毒に使うのは霊で、最強の霊を作ろうとしているってわけ。
それならあそこからする気配も納得がいく。
とんだ霊能力者もいたもんだ。
霊を自分のおもちゃにするなんて、罰当たりな。天罰くらって反省しやがれこんにゃろ。
そう思っていると何があるわけでもないのに、その男がすっ転ぶ。
転んだ本人も何が起こったのか分かってないようで、
辺りと自分の足元をきょろきょろと見回していた。
「へへ……ざまーみろー」
俺はあいつにばれないように、小声で呟いた。
テレポート系イケメンは元ヤン系神主に勝てるか否か→←持久力には自信あり
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雨散々(プロフ) - 椿さん» 大変申し訳ありませんでした。即刻訂正させていただきました。丁寧なご指摘本当にありがとうございます。 (2017年4月9日 11時) (
レス) id: eca17ac586 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - コメント失礼します。実在する人物、小説、漫画、アニメなどのキャラクターを使用した作品なので、オリジナルフラグを外してください。違反とみなされ通報される可能性もありますよ。 (2017年4月9日 10時) (レス) id: 70ed70658f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨散々 | 作成日時：2017年4月8日 17時
