プライドなんて、…ていうか素直とか。 (ページ5)

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一人で歩く帰り道。
私はさっきの話をきいてものすごく燃えていたし、
なによりもイラついていた。

だってあれは……、逆恨みにもほどがあるでしょう？

しかもわざわざあの二人に言うって……。
本当救いようのないというかなんというか。

これはもう絶対に一桁とらないと。
あいつら絶対に二人に謝らせてやる。

まぁ、今回のテストも今日受けた感じだったら
余裕で今日の2教科は90点いける気がするし、
きっと大丈夫でしょう。

ｶﾞﾁｬ。
「ただいま」

家のドアを開ける。
あ、今日はお母さんは帰ってないみたい。
珍しいな。

そうか、今日お母さんの仕事終わりより早いのか、私の方が。

そんなことを思いながら現代文のワークと
古典のワークを鞄から取り出す。

「どっちをやろうかな」

枕草子とこころ……、それから大鏡と源氏物語。
今回は漢文がないのが救いだったと思う。
だって、苦手なんだもの。
なんで国語で中国語しないといけないの。
授業もそんな感じのこと思いながら聞いてるから、
まぁ、入らないよね、頭に。
ストーリーはわりと好みなのになぁ。

現代文のテスト範囲まるまる『こころ』は驚いたけれど。
先生があ、これ全部ねって言ったとき、
クラスの半分の人がは？って言ったからね。
面白かった、あれは。
とりあえず苦手なやつにしようかな。

「よし、古典にしよう」

そうして古典を開き、
ワークを解くこと一時間半くらいかな、

母「ただいま～」

「おかえり」

お母さんが帰って来た。

母「今日お昼買ってきたから後で食べましょ」

「うん」

そう言ってお母さんがキッチンに行く。

ヴーッｳﾞｰｯ
同時にスマホのバイブレーションが鳴った。

LINe登録してある人は先輩一人とアクシアくん、
中学の同級生何人かと父と母のみなので、
まぁ、誰からLINeが来たかは想像付くもので。
この時間他の高校とかなんなら大学は授業中だろうし。