私の幸せ[銀魂‐坂田銀時]

32.あなたといたい ページ32

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｢ごめんね｣


｢なんで謝ってんだ｣



いつもみたいにヘラヘラと笑う銀時。


いつもはもっとふざけてておかしい人なのに

最近じゃそんなおふざけも見られてない。



｢どっか痛むか｣


｢ううん、そんなんじゃないの｣



ただ、ただ、あなたの、

あなたのその優しさが、そのわがままが、


私には優しすぎて、私には叶えられなくて、

そんな自分の不甲斐なさに、そんな自分自身に、嫌気がさすの。



｢そんな泣いてたら、いつか液体になっちまうだろ。

俺ァお前の泣き顔、そんなに見たくねぇよ。

無理した笑顔もな。


そんなもん見るくれぇなら、お前の絶望した顔見る方がマシだ。


なんで私なんだ、死にたくない、そう言って

全部吐き出しちまえよ。｣



お前のわがままならいくらでも受け止められるんだがな？って

私を真っ直ぐに見る銀時の、意思のある瞳。


そうだね、私も、言ってなかったね。

私も、貴方に、言ってなかった。



｢銀時･･･あなたといたい｣



そばに立っていた銀時の腰を力いっぱい抱きしめて

そう言って泣き喚いた私を銀時は優しく撫でてくれた。


それから、割れ物を扱うかのようにそっと私を抱きしめ返して



｢俺も･･･死んで欲しくなんかねぇよ｣



耳元でそう呟いた。


今日、沢山泣いて、抱きしめてもらって

もう出来るだけ、泣くのはやめよう。


銀時の記憶の中の私が、いつも笑顔でいられるように。


無理して笑うことなく、心から笑おう。


残りの人生を、この人の記憶に色濃く残る私を

素敵なものにするために。


心から笑って、母親になろう。

そして、頑張って生きよう。





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