私の幸せ[銀魂‐坂田銀時]

1.カップル ページ1

・




「銀時、朝だよ、起きて」



いつも通りの朝だ。


新八君が来るよりも前に支度をして、銀時を起こす。


目の前のだらしない銀髪は

何の悩みもなさそうな顔をしてグーグーと寝ている。


そんな、人より大きな男の体を揺すって起こす。



「銀時、新八君来ちゃうよ、起きて」


「うーるせぇ、よ」


「うるせぇとか言わないの。ちょっと悲しいから。

ほら、起きよ。神楽ちゃんも起きたよ」



おーい、とさっきより強く体を揺さぶれば

銀時は、目を…開く？



「目、開いてる？」


「失礼だな」


「おはよう銀時。お味噌汁で来てるよ。

二日酔い、大丈夫そう？」



なんとか起き上がった銀時にそう尋ねる。

できるだけ、嫌味っぽく。


だってこの人、私が帰りを待ってる間、呑みふけってたっていうんだもん。


こっちは浮気を疑ったほどだったのに。



「まだ怒ってんの」


「全然」


「怒ってるよねぇ、ねぇAちゃん」


「だって、浮気かと思ったし。連絡くれたっていいじゃん」


「俺が浮気するような不誠実な男に見えんの」


「見た目はともかく、銀時は私にぞっこんだから浮気はしないだろうけど」


「え、見た目はともかくって何？！」



すぐ話逸らすんだから。困りもんだなぁ。


もういい、なんて、ほんとは引き留められたい一言を置いた。


銀時は、きちんと分かってくれていて、私の腕を引きとめた。



「ごめん」


「よろしい」



顔洗っておいで、私の声に素直にうなずく銀時。


あぁ、平和だな。


たまに大変だけど、こういう平和な日々が、やっぱり私は好き。



喧嘩から一日が始まったものの、私と銀時はずっと仲良しなカップルなのです。



「あ、神楽ちゃん待って卵待って」



・

2.溺愛→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す