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14、どん底 ページ14






「旦那って、結局優しいんですよね」



はぁあ、とため息をつく。


みんなそうだ。


土方さんだって、私にばれないように必死だったし。



「あ、私がミツバ姉さんに嫉妬してるっていうのは、

ほんとに、悪い感情じゃなくて、私は何が何でもミツバ姉さんが大切で大好きなので、そこんとこ間違えないでくださいね」



屯所の前で、話が終わる。


話を聞いてくれたことへの感謝、送ってくれたことへの感謝をして屯所へ入る。



「おい、そんなに気に病むなよ。

お前が生意気じゃねぇとみんな調子狂っちまう」


「はーい!」



旦那に手を振って、中に入った。


明日は忙しい。


土方さんも、総悟も機嫌は悪いだろうけど、頑張ろう。


死ぬかもしれない。

そう思うのはいつものことで、死と隣り合わせなんて当たり前だ。


此処を私が選んだ。



「おい、遅かったじゃねぇか」


「あぁ、ごめんなさい、道中旦那に襲われて」


「はぁぁぁあ?!!」


「嘘です。旦那そういうことはしません。びびりなんで」


「おま、、焦らせんな。今度からあいつと2人になるなよ」


「状況によりますよね」



屯所に入るとタイミングよく土方さんが出てきた。


もしかして、待ってた?


まぁ。この人が書類整理で遅くまで起きてるなんてことは日常茶飯事だし、そんなことないか。


中に入りながら、話す。

過保護か、と頭の中でツッコんだ。



「総悟は?」


「まだだ。帰ってきても何もいわねぇだろうがな」


「そうですね…」


「お前、ほんとに今日何もしなかったんだろうな」


「してないですよ。団子食べてました。美味しかったな」



そうかよ、どこか安心してそう言う土方さんに心の中で謝った。


いろいろ知っちゃった。



「何か知ってても動くなよ。

お前は女で、ガキだ」


「わぁ、よくも私が言われたくない言葉のオンパレードを」


「そのちっせぇ体で、抱えさせすぎんのもよくないな」


「何を今更。私は並みの17歳じゃないので安心してください」



それじゃあ、と部屋に戻った。


私の部屋、それなりに物はある。

生活感もある。


てか、生活感しかない。


クッションにテレビにゲーム。

ひざかけ、眼鏡、始末書の山。


ちなみに、目が悪いと言っても生活に支障はないので

眼鏡は伊達のお飾りだけど。


…食欲もない。寝よう。


寝巻に着替えて布団を敷いた。


色んなことがありすぎて

幸せから、どん底に突き落とされすぎて辛い。




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あい(プロフ) - eight40094さん» コメントありがとうございます!すっごく嬉しいです!これからもよろしくお願いしますー! (2021年2月9日 7時) (レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
eight40094(プロフ) - あぁ、早く続きが見たいです!忙しいと思いますが、作者様頑張ってください! (2021年2月9日 3時) (レス) id: c00f201ead (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あい | 作成日時:2021年1月30日 23時

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