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その日、午前、午後と見廻りが入っていて
昼休憩に1度部屋に戻った時、Aが居ないことに気がついた。
「・・・A?」
でかけた?
・・・いや、俺に何も言わず屯所から出ることはまず無いだろう。
何も言っていないのに、あいつは俺に監視されているように生きてるから。
今更逃げ出した?
昨日の今日でこっからでたってか?
狭くも広くも無い部屋で、そいつを探した。
平たい布団をめくり、人の入れる隙間のないタンスなんかを開けて。
おいおい、どこ行きやがった。
今更、おめぇ。
急いで部屋を出て、近藤さんの元に向かった。
近藤さんの部屋には、きちんと近藤さんがいて、総悟と茶をしていて
慌てた俺を、なんだなんだと最初こそ笑ったが、血相を抱えた俺に二人も少し焦り出す。
「トシ?」
「・・・Aが消えた」
「んなばかな、厠とかじゃねぇんですかィ。
あの人があんたから勝手に消えるわけ」
「どこにもいねぇよ・・・朝のまま、寝た時に来てた服だけ畳んで」
「・・・厠覗いたってこと?」
「近藤さん・・・今はそこじゃねぇよ」
「大事なことでさァ。土方さん、女の厠入ったんですかィ?」
「入ってねぇよ」
「確かめてねぇんですかィ?」
どれだけ慌ててたんだと、哀れそうに俺を見る。
やめろその目、と言い、
そうか、トイレかもしれないのかと部屋を出て、
廊下の掃除をする女官に事情を説明する。
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あい(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます、また返信遅れて申し訳ありません。ずっとスランプ状態で更新しておりませんが、必ずきちんと更新させて頂きたいと思っておりますので、もし待っていただけるのなら今後ともよろしくお願いします! (2022年5月7日 23時) (レス) id: ac72e0904e (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - あいさん!あいさんの作品いつも楽しみに読ませていただいています!真選組の女とこの作品はもう更新予定ありませんでしょうか?よかったら教えて欲しいです!!いつも楽しみにしています!! (2022年4月8日 23時) (レス) id: 7cd419164a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あい | 作成日時:2021年10月19日 21時