お前の生きる意味 [銀魂ｰ土方十四郎]

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｢優しいのなんて、やめて･･･｣


｢･･･俺ァ優しくなんてねぇよ｣


｢うそ･･･｣


｢嘘じゃねぇって。俺がいつ嘘なんか｣


｢じゃなんで私に優しくするの？

やめてよ。優しさなんて受け取ったら生きなきゃいけなくなる｣



持っていた着物を静かに置いて

俺を捉えていた瞳を下げて、そいつは言い放った。


生きてりゃいいだろう、簡単には言えなかった。


お前が生きてきた境遇は、きっと俺が想像していたより酷いもので

だからこそ、死にたいお前を止めるのが難しい。



｢期待って、裏切られるんだよ土方さん｣



何度も裏切られてきたんだろうそいつの言葉は酷く重たくて。

泣きそうになるそいつの顔に胸がいたんで。


泣かないで欲しい。

それ以上目を腫らさないでほしい。



｢泣くな｣



頼むから。

その涙に、俺は心底弱いから。


思わず、そいつの腕を引いて、抱きしめた。


それ以上泣いている姿を見たくなくて。

抱きしめたら、涙が止まるんじゃないかと思って。



｢やだ、優しくしないで｣


｢じゃ泣きやめ｣


｢止まらないの･･･っ｣


｢どうしたら止まる？離れたら止まんのかよ｣


｢っ･･･もっと、強く抱き締めて｣



素直にそう言うそいつの言う通りに俺は強く抱きしめた。


離すもんかと、殺すもんかと、そいつを抱きしめた。


昨日のせいで弱ったそいつを、これでもかという程に抱きしめた。



｢俺がいる間は死ぬなよ、頼むから｣



その言葉に、そいつは何も言わない。





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新作(本日一日で完結させた超短編です)

拝啓 [銀魂ｰ坂田銀時]
銀魂より坂田銀時との切な悲しい恋愛ストーリーになります。

完結済み、1時間ほどで読めるので暇時間にでも是非。





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