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もうすぐ部屋に着く。
どいつもこいつも、俺にまとわりついてきて
普段は何も気にしてねぇのに、最近は考えてばかりだ。
恋愛、好き、
好きな人はと聞かれて思いつくのが二人いる。
ひでぇ野郎だ。
そうやって、好きだなんて思ってるくせに
そいつに思いすら告げられねぇ臆病者だ。
それでいい。それでいいのに、胸に何かがつっかえる。
俺はこんなにも、あいつの時も、独占欲が強かっただろうか。
名前も知らねぇ男に抱かれた、その事実だけが
無視しても無視しても、あれからずっと付きまとってきやがる。
ついでにいやぁミツバもだ。
最近頭に残るのは、あいつを置いて俺が他に好きなやつを作った罪悪感か？
それとも結局、あいつをずっと求めているのか。
静かに部屋に入った。
着物が散らばり、引き出しが開けられている。
荒れてるな、と、本人を見なくてもわかった。
着物を拾い上げ、救急箱を掴んだ。
閉じられた、最近は2人で使っている寝室に入る。
畳にシミがつかねぇように
今日、そういえばタオルを買い込んでいたのは屯所のタオルを無駄にしないためだろう。
｢A、勝手に取ったろ｣
俺に許可を貰ってから、その刃物は使えと、約束したのに。
｢待ってらんなかったな｣
｢･･･っ土方さん｣
それを取上げても、Aは抵抗をしない。
救急箱を置いていこうかと迷ったが
俺の名前を呼ぶそいつに、その場に座って手当を始めた。
消毒、ガーゼ、包帯。
細っこい腕に手当をして、そいつの顔を見ると、初めて見た、涙。
泣いているのに、無性に安心した。
おめぇは涙も流せたんだな。
だがそれと同時に、お前を唯一泣かせた相手がアイツだということに、腹が立った。
貼り付けた笑顔すら忘れ
ボロボロと泣くそいつの為に、俺はそいつを引き寄せた。
俺の胸の中、呼吸の荒いそいつの背を、そっと撫でる。
この苛立ちはどこから来る？
この独占欲はなんだ。
こいつをこんなにしたあいつを、この手で殺してやりたい。
そんな殺伐とした感情の中
Aの鈴のような声を耳が拾う。
｢土方さん･･･｣
｢ん？｣
｢土方さん、抱いて、お願い･･･｣
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あい(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます、また返信遅れて申し訳ありません。ずっとスランプ状態で更新しておりませんが、必ずきちんと更新させて頂きたいと思っておりますので、もし待っていただけるのなら今後ともよろしくお願いします！ (2022年5月7日 23時) (
レス) id: ac72e0904e (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - あいさん！あいさんの作品いつも楽しみに読ませていただいています！真選組の女とこの作品はもう更新予定ありませんでしょうか？よかったら教えて欲しいです！！いつも楽しみにしています！！ (2022年4月8日 23時) (レス) id: 7cd419164a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あい | 作成日時：2021年10月19日 21時
