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｢それより、俺が鬼の副長だってわかってんなら話は早い。
人身売買の詳細、客のおめぇならよく知ってんだろ｣
俺は警察、俺は警察。
何度も頭でそう言い続ける。
殴っちゃいけねぇ。
近藤さんの顔に泥を塗っちゃいけねぇ。
こいつをびびらせちゃいけねぇ。
胸ポケットに入れていた携帯を取りだし
総悟に電話をかける。
｢おい総悟、今から誰か連れてこい。
あの件の客だ｣
｢･･･Aもいるんですか｣
｢当たり前だろ、だから早くしろ｣
すぐ行きやす、場所を伝えればすぐきそう言って電話を切られ、
俺はそいつらが逃げないよう時間を稼ごうとした。
｢お役人さんに捕まるのは困るなぁ。
でもあんたたちには捕まえられないよ｣
そういったそいつの言葉を合図にするように
隣に立っていた付き人は深く被っていた帽子と上着を脱いだ。
見るからに動物型の天人。
くそ、そう思い走ろうとしたものの
後ろにはAがいる。
こいつを置いて行けるか？
その男を抱き上げ走り出す天人を、追いかけられなかった。
追いかけたところで、追いついていたかはわからねぇが。
｢大丈夫か｣
何も言わねぇそいつの方を向いて
真っ青なそいつの頬を撫でてそう聞く。
嘘でも大丈夫だと答えられねぇそいつの頭を撫でる。
楽しかったならそれでよかったのに。
最悪な日にしちまった。
傍にあった団子屋の外の椅子に座って
温かい茶を頼む。
それだけじゃ悪いから屯所に戻って近藤さんにでもあげようと団子を少し。
｢大丈夫だから、んなびびんな。
俺らがいりゃおめぇが怖がるもんはそばに来ねぇよ｣
｢･･･ごめんなさい｣
何に対して謝ったのか。
お前に謝ることなんてひとつもねぇのに。
暫くしてパトカーで来た総悟に事情を説明。
俺と総悟とAはパトカーで屯所に戻り
他の隊士には見回りをさせた。
行く前とは全く違う様子に
総悟は変な冗談すら言わねぇ。
重苦しい空気の中
そいつが俺の着物を強いほどに握り、布のこすれる音だけが響く。
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あい(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます、また返信遅れて申し訳ありません。ずっとスランプ状態で更新しておりませんが、必ずきちんと更新させて頂きたいと思っておりますので、もし待っていただけるのなら今後ともよろしくお願いします！ (2022年5月7日 23時) (
レス) id: ac72e0904e (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - あいさん！あいさんの作品いつも楽しみに読ませていただいています！真選組の女とこの作品はもう更新予定ありませんでしょうか？よかったら教えて欲しいです！！いつも楽しみにしています！！ (2022年4月8日 23時) (レス) id: 7cd419164a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あい | 作成日時：2021年10月19日 21時
