髪 夢主side ページ39
ｶﾞﾁｬｯ
……ん、誰だろ
ドアの方向いて寝てはいるけど、視界はボヤけてるし、相手の足元の方しか見えないし…
朝に色々あって、結局寝て…
けどなんか悪化して…←
ボーッとするわ、しんどいわでもう大変…
普段あんま風邪ひかない方だからね
…まぁ、普通に話す分にはなんら問題ないけど
元々最初は隠す予定だったからな
森山「生きてる？」
富良野(主)「あぁ、森山だったの」
少しずつ体を起こして、目を動かしていたらなんとなく視界がハッキリしてきた
森山の手にはお粥…
森山「朝食べなかったでしょ、これ食べなさいよ。あんたが作るのよりは絶対美味しいはずだし、せっかく作ってあげたんだから文句はなしよ」
富良野(主)「はいはい。てか俺の前だと裏出すのな」
森山「当然。普段から本性出してるとはいえ、あっちは表。毎日あれじゃ流石に疲れるわよ」
それでも緋磨志の前では絶対人の悪口を言わないよう、裏を出さないでいるんだな
かなり好きなんだなぁ緋磨志のこと
…いつか告白して、フラれたらどうなる事やら
森山「てか、寝る時くらい髪下ろしたらどうなのよ」
富良野(主)「…白鳥沢入ってきたら、富良野彩架、財閥の女の方だってバレる」
森山「髪束ねてるだけで今までバレなかったのもすごいわね。いつもみたいな態度してたらバレないでしょう。財閥知ってても顔知らない奴だっているだろうし」
…言われてみればだな
よくもまぁ髪束ねて、男っぽく振舞ってるだけでバレないわな
見た目は全く一緒なのに
確かに、名前知られてても顔を知らないんじゃあバレないのかもな
性別も変えてるつもりではあるし
そう思って、寝てる間邪魔だと思っていたヘアゴムを外して髪を下ろした
富良野「やっぱ楽………いや、でも長い髪が邪魔だな…」
森山「あんたね……」
え、呆れられたんだけど
森山に……だと…
森山「ほら、ちょっと来なさい。寝る時髪やゴムが邪魔にならないようにすればいいんでしょ」
そう言われ、素直に近づくと森山がテキパキと俺の髪を手際良く束ねていく
慣れてんなぁ…
俺は後ろの下の方で一つ縛りしか出来んわ
森山「はい、どうよ。邪魔じゃないでしょ？」
富良野「すご…楽になった」
上の方で綺麗な団子結び
あの長い髪を短時間で綺麗にまとめられるとは…そこだけ尊敬
森山「失礼なこと考えてないでさっさと食べて寝なさい」
富良野「あ、バレてたの…いただきまーす」
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作者名：創破 | 作成日時：2019年8月18日 12時
