33-tn ページ33
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こんなことを言われてうかうか寝れるはずがない。
すぐ背もたれを起こし、眼鏡をかけた。
tn｢嫌でも理解しとるわ｣
グルッペンの奥さんだった事とか、ゾムと出会った時の
こととか、全部忘れて俺の事だけを思い出して
くれればいいのに…
なんて、都合がよ過ぎることは分かっている。
ci｢まぁ、1番理解して欲しいのはグルッペンさん
なんやけど｣
はっきりとピントが合った目には、
ひどく歪んだ顔をしたチーノが映る。
こいつ、今から人でも殺すんか…
アームレストに肘を置き、据わった目で
外を見つめている。
tn｢無理やろうな。
あの人もAに会えて舞い上がってるし｣
ci｢思い出してないって言うてんのに…
皆には悪いけど、俺は一生思い出さずにこのまま
でいて欲しい。
思い出したところで俺はAと会った事ないし、
なんの思い出も無い｣
確かにチーノはそうやな。
その頃にはAはもう居なかったし。
ピリついた空気の中、「あとグルッペンのもの
になるとかまじで無理！ 」と叫び散らかしている。
tn「うるっさっ！！」
ci｢大体お前らが好きなのってAさんやろ!?
今までで何も思い出してないAがこれから
思い出すなんて…そんなわずかな可能性に賭ける
とかマジで言ってんの？｣
tn｢それは…｣
チーノが言っていることも正論だ。
俺たちは学生時代には全部思い出していた。
だがAは思い出すどころか、その欠片も見た
事がないらしい。
思い出す確率はかなり低いだろう。
ci｢トントンもゾムや。
…頼むからAから手引いてくれ｣
消えそうなほど小さな声が耳に届く。
チーノがAのことをただの幼馴染みとして
見ていないことは分かっていた。
頑なに、俺らとAを接触させないようにしてたし、
同一人物じゃないかもしれないもう一度考え直せ
と何回抗議してきたか。
でもな、チーノ。
お前に教えてないだけで、俺らがこんなにAに
執着するのにもワケがあるんや。
tn｢すまんチーノ。
会ってしまって以上…、もう戻れへん｣
ci｢…っ、クソが｣
俺らはもう二度とあの色味の無い世界を、
苦痛の味を知りたくない。
ci｢てか、総統とその奥さんと、トントンって
なんつー三角関係築いてんの。
よう右腕として生きてこれたな｣
tn｢ま、バチバチやってたで結構｣
ci｢まじかよ…｣
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パピ(プロフ) - Rinさん» コメントありがとうございます！ チノくんの長年の思いと、他メンツの前世からの思いどちらが勝つのか今後ともお楽しみください！ この作品を見つけて下さり、ありがとうございます！ (2021年4月13日 21時) (
レス) id: cbf5dcb5ea (このIDを非表示/違反報告)
Rin - 待って待ってこれチノ君をとてつもなく応援したくなる...続きが楽しみです！ (2021年3月31日 3時) (レス) id: ee43a6ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
パピ(プロフ) - マイメロだからわかんなーいさん» コメントありがとうございます！ ちょうど行き詰まっていた所なので、コメントをいただけてとても嬉しかったです。これからもこの作品をどうかよろしくお願いいたします！ (2021年3月24日 21時) (レス) id: cbf5dcb5ea (このIDを非表示/違反報告)
マイメロだからわかんなーい - え、、？すき、、(尊死)更新頑張って下さい！！ (2021年3月23日 23時) (レス) id: 5d77be8336 (このIDを非表示/違反報告)
陽キャのコミュ症 - パピさん» ヨイショ、ヨイショ、、、、あ、頂上ついた。()やったぁ(深夜テンションンンン) (2021年3月22日 22時) (レス) id: e8fc875ea4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パピ | 作成日時：2021年3月13日 17時
