12話 ページ18
そう言い終わると、園子の居る左側に笑みを向け言葉を紡ぐ
須美「そのっちやふたっちがリーダーじゃなかったら纏まらなかったわ」
今度は私の方を見て微笑む
須美「4人だったから頑張れたんだよ」
わっしーの最後の一言に微笑み掛けながら2人同時にコクりと頷いた
夜空に咲き乱れる夏の風物詩の音を目を閉じて感じる
瞼を閉じると、脳裏を駆け巡るのは今日までの濃い日常についての出来事…
勇者に選ばれて、沢山訓練をして、合宿に行って、イネスでジェラートを食べて…
思い返すと色々な事があったな〜
1日1日が本当に濃くて、楽しかった…
双葉『今年に入ってから訓練もお泊まり会も、その…、凄く楽しかった……』
突如恥ずかしさで顔を伏せてしまい、最後の方も段々と声が小さくなって聞こえていたかどうか分からない
だが、2人の笑い声が聞こえ、頬を膨らましながら「何よ…」と言い顔を上げる
__カシャ
すると、園子が携帯をこちらに向けてシャッターを切った
シャッターを切った…?!
双葉『ちょ、撮るなって…!』
園子「お姉ちゃんが照れてるの珍しいから〜」
双葉『それ理由になってないから!』
ニコニコと微笑みながら携帯カメラをこちらに向ける園子に怒るが、聞く耳を持つ様子はない
須美「確かにそうね、じゃあ私も記念に1枚撮って置こうかしら?」
そう言い、何故か携帯をこちらに向ける
双葉『わっしーまで!?』
驚きながらそう言うと「ふふ、冗談よ」と言い携帯を巾着袋の中へ入れる
わっしーの冗談は全然冗談に聞こえなかったよー!!
撮影会紛いな物も終わりを迎えると、園子が静かに口を開いた
園子「私も楽しかったんよ〜」
須美「ええ、ふたっちだけじゃないわ。皆同じ気持ちよ」
そっか…そうだよね
ありがとう
双葉『…2人の友達になれて本当に良かった』
ぽつりと溢した言葉をわっしーが拾い、同意すると、わっしーは私達の元へ手を伸ばした
私達もそれに答えるようにわっしーの手を握り返す
すると、わっしーが繋いだ手を目線の先に持って来て顔だけこちらを向く
須美「友達だよ、私達4人は。これから何があってもずっと…」
そう言うわっしーに"勿論"と言う意味を込めて力強く頷き返した
夜空を見上げれば無数の花火がそれぞれの色を放ち、輝いていた
双葉『…来年もまた来ようね』
小さく呟いたその言葉は、花火の音にかき消されてしまって2人には届かなかったようだ
ラッキーカラー
あずきいろ
今日の勇者キャラは?
乃木 園子(小)
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作者名:しーちゃん | 作成日時:2020年6月11日 20時