そんなの私のガラじゃない。 (ページ6)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:6,171 hit

この胸の高鳴りはページ6

寧々ちゃん達の公演と、私…ではなく姉の復帰後初ライブが無事終了した連休明けの日

登校して早速、約束通り寧々ちゃんにショーの公演の時の様子を撮った動画を見せて貰っていた

『わぁ～、凄い…！』

寧々「さっきからそれしか言ってないけど」

寧々ちゃんからは呆れたようにそう言われるけど、実際凄いと言う言葉しか出て来ない

他の人の演技も寧々ちゃんの歌もどれを取っても完成度が高くて、原作を知らない私でも凄く引き込まれる

中でも特に目を引くのが、ストーリーの展開に合わせた臨場感溢れる奇想天外な演出の数々

黄色い髪の男の人が物理的に空高く飛ばされたり、ピンクの髪の女の子がアクロバットな動きをしてたのは流石にびっくりしたけど…

でも、皆キラキラしてて心からショーを楽しんでいるのが伝わって来る

『眩しいなぁ…』

所々、観客の楽しそうな声も聞こえるし相当盛り上がったんだろうなぁ…

寧々「A？」

｢どうしたの？｣と言いたげな寧々ちゃんに｢ううん、何でもない｣と言い、首を振って微笑んだ

寧々「そう？なら良いけど、何かあったら言ってよね」

『うん、ありがとう寧々ちゃん』

私も、ファンの皆に最高のライブを届けられたかな…

寧々「そう言えば、そっちはどうだったの？」

ライブの日の事を思い出していると、寧々ちゃんに話題を振られ素っ頓狂な声が出た

寧々「ほら、小依茉澄(お姉さん)のライブ。うちらの公演日と被ってて来れなかったんでしょ？」

『そうそう。お姉ちゃんの手伝いに駆り出されちゃって…』

寧々「ふーん、Aも大変だね」

『でも、次こそは寧々ちゃん達のショー見に行くから！約束！』

寧々「うん、楽しみにしてる」

そう言って小指を出し、寧々ちゃんと小指を絡めて指切りげんまんをする

『＿って、あれ？』

何となくドア付近に目を向けると、さっき寧々ちゃんに見せて貰った動画に映ってた黄色い髪の男の人と紫に水色のメッシュが入った奇抜な髪色をした男の人が居た

私の視線の先を辿ってその2人の姿を見た寧々ちゃんは、溜め息を溢して席を立った

寧々「ちょっと行って来る」

『う、うん…行ってらっしゃい』

そう言えば、今朝のニュースでも復帰ライブの映像とか小依茉澄についての特集とか色々流れていたっけ

ニュース内で報じられたファンからのコメントは好評なものばかりだったけど、実際どうなのか見る勇気がない

…でも

放課後ちょっとだけ…ほんのちょっとだけ、SNS覗いてみようかな