乃木双葉は■■■である (ページ29)

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暫く電話をしていると、ドタドタと騒がしい足音と共にタコ先生がこちらに向かって来るのが見え、何事かと不思議に思うがそれほど気に止めなかった

岡島「居たぞー！」

中村「こっちよ！」

殺「にゅやッ、しまった男女の挟み撃ちに！」

急に辺りが騒がしくなったのが電話越しでも届いたのか、微笑ましそうな声色で｢そちらは何だか賑やかですね｣と言われる

双葉『賑やかと言うより煩いと思うけど…』

姶良 [いえいえ、元気があるのは微笑ましい事ですよ。それはそうと、お嬢様も混ざらなくて良いのですか？]

双葉『うん…良いの。それよりさくにゃん＿』

｢何でしょう？｣と聞き返すさくにゃんの声を聞きながら、空に浮かぶ憎たらしい程輝く三日月を眺めた

双葉『月が綺麗だよ』

姶良 […えぇ、確かに綺麗ですけど…それは好きな殿方に言った方が良いかと。それか白羽様に＿]

双葉『猿(殿方)はどうでも良いけど、何でそこで飛鳥が出て来るの？』

姶良 [兎に角ですっ！！それ以外の方には絶対禁句ですよ、良いですね？]

話の展開が読めず未だに頭の中に"？"が沢山浮かんでいるが、電話越しからでも分かるさくにゃんからの圧に気迫され｢うん？分かった…｣の二つ返事で返してしまった

変なさくにゃん…

姶良 […時間も遅いですし私はこれで。おやすみなさいませ、お嬢様]

双葉『うん、おやすみ』

電話を切り、大部屋に戻ろうと踵を返すとそこには未だに目の色を変えてタコ先生を探す級友が居た

何事？

近くに居た茅野さんに事情を聞くと、タコ先生が恋バナを盗み聞き(？)していたらしくタコ先生の恋バナも聞きたいと言う事で逃げたタコ先生を追い掛けていたらしい

へ、へー…

丁度さくにゃんが言ってた事が気になり眠れそうになかった為、茅野さんに聞いてみる事にした

双葉『茅野さん、相談って言うか話があって＿』

そう言うと｢もっちろん！何でも聞いて！｣と胸に手を当て、嬉しそうに頬を緩ませた茅野さんが目に映った

－－

茅野side

今、乃木さんの相談を聞いているんだけど…やばいニヤニヤが止まらない

相談内容はざっくり言うと、家族的な存在の人に｢月が綺麗だよ｣って乃木さんが言ったのを不快に感じているのではないかと言う事らしい

何それ可愛い過ぎる…

茅野「その人、絶対不快何て思ってないよ。寧ろ乃木さんにそう言って貰えて嬉しがってるって」

双葉『…本当ですか？』

不安そうにそう言うの…もー本当可愛いな～

茅野「本当本当～♪」