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諦めの悪い自分に小さく息を溢し、部屋の隅で三角座りしながら読み掛けの小説を手に取り読み進めた
部屋の隅で読む事にしたのは良いが一緒の部屋に居る為、当然会話は聞こえて来る訳で…
物語内容も運が良いのか悪いのか(多分と言うか絶対悪い方)、丁度俗に言う恋バナ(？)をする場面に入ってしまい今の状況と台詞が見事に噛み合っているようで噛み合っていない
そんな台詞を一部抜粋して紹介させて頂こう
［あんたって好きな
［嫌、居ないけど…］
倉橋「はいはーい、私は烏間先生」
中村「はいはい、そんなの皆そーでしょ。クラスの男子で例えばって事よ」
［なら良かった…てっきり○○君の事まだ好きだと思ってたから。安心したって言うか何と言うか…］
中村「うちのクラスでマシなの磯貝か前原ぐらい？」
［え？そんな風に思われてたんだ…］
中村「そーだよ、前原は誑しだからまぁ残念だとして…クラス委員の磯貝は優良物件じゃない？」
［…そうだね、でも私は○○が好きだよ］
…ほら、見事に噛み合っているようで噛み合っていない
そして、微妙に会話しているように感じるのは一体何なのでしょうか？
因みにこの小説は、主人公が○○君と言う屑男と別れる所から物語が始まり、恋愛相談諸共受けていた親友の○○ちゃんの提案で○○君を忘れる為、同性だけど交際を始めると言う何とも飛鳥の性癖にクリティカルヒットしそうな小説だ
でも、物語性は決して悪くはないし飛鳥のお陰で園子と同じくこの手の話が好きになった
園子とは良くネタ集めと称して、そう言う場面に出会した際、随時報告し合い共有し、小説のネタにして"スペースサンチョ"に投稿していたものだ
懐かしいな、久し振りに執筆しようかな…
矢田「顔だけなら業君も格好良いよね」
岡野「素行さえなければね…」
突然、赤羽君の名前が出て来て先程の事を思い出し肩が跳ねた
別に知られたからどうとかは余りないが、最低でも
出来れば忘れてくれるのが1番良いが、私の中に住み込んでいる奴も万能ではない為、完璧に忘れさせるのは不可能だ
まぁ、他人の事など然程気にも止めないから月日が経てばその内忘れるだろう
奥田「でも、意外と怖くないですよ」
茅野「普段は大人しいし」
速水「野生動物か」
話が一区切り付いた頃、私の携帯から着信音が鳴り、浴衣の袖から携帯を取り出し表示された名前を確認しながら襖に手を掛けた
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作者名：しーちゃん | 作成日時：2019年9月27日 21時
