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Yugo-11 ページ26
｢あ、A？こっち｣
いつもの居酒屋、いつもの席。
いつもと違うのは、呼び出したのが私じゃなくて優吾ってこと。
優吾は私が座ったのを確認して、口を開いた。
｢あのさ。｣
[うん]
｢俺、何言おうか色々考えたんだけど、単刀直入に言うわ。｣
告白される------そう思った。
違っていたら、かなり恥ずかしいけど。
でも、付き合いはじめたとき、優吾に告白されたとき、
そのときも、今と同じ言葉で始まったんだよ。
優吾は、覚えてる…？
｢俺、まだAのことが好きだわ。もちろん、Aに彼氏がいるの分かってるし、今後俺とやり直してくれるとか思ってないよ。でもさ、やっぱ俺、無理だった。Aのこと、諦めきれなかった。｣
...やっぱりね。
｢分かってんだよ？フラれんの。でも、言わずにはいられなかった。ごめん、困らせた。｣
フラれるのが分かってたなら、私を困らせるのが分かってたなら、言わないでほしかった...
なんて、口に出せるはずもなく。
必死の瞬きで動揺と衝撃を押し殺した。
[ごめん、優吾。私、優吾の気持ちには応えられないよ。]
[彼氏と同棲始めたんだ。ちょっと前に。]
[だから、実は今も、もうこの辺には住んでない。]
[多分だけど、このまま上手くいく感じだと思う。]
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作者名：夕霧に向日葵 | 作成日時：2021年9月25日 15時
