イケボの彼はドSだったらしい。【川村壱馬】番外編 (ページ38)

今日:4 hit、昨日:21 hit、合計:996,324 hit

☆ごめんねページ38

.

園川さんを疑うとか

そんなんじゃないけど、でも何か、引っかかるの

なんだか

…騙されてるというか、企んでいるような

.

.

R「明日、壱馬の件で会議になったから俺今日はもう帰るね。
Aちゃんはどうする？」

『私は、』

.

目が覚めた時、私が隣にいてあげたい

.

.

…私、やっぱり無理だった

.

無理やり忘れるとか消し去るとか

そうしようとすればするほど、一番浮かんでしまうの

.

壱馬くんの、笑った顔

怒った顔

寂しそうな顔

…悲しくて、泣いてしまいそうな顔が

.

.

『私は、今日は泊まろう…かな』

R「そっか。
壱馬とちゃんと、話してね。
俺、二人がこのままでいるなんて嫌だからね」

RIKUくんはそう言って、笑って

ポンと優しく頭を撫でた

『うん、ありがとうRIKUくん…』

R「じゃあね」

RIKUくんが帰って、私は病室に戻り

ベッドの横の椅子に座った

.

.

.

『…壱馬くん』

眠ってる壱馬くんに声をかけた

でも勿論、返事は返ってこない

.

…それが今、すごく悲しい

.

.

『、私のせいで、ごめんね…』

.

その大きな手を握りながら

そっと、目を閉じた

.