☆やっと出した本性 ページ12
Kazuma side
…その日は突然やってきた
.
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園「次壱馬くんお願いします」
撮影の仕事がある今は一人一人ヘアメイクをしてもらい、終わったメンバーは自由に過ごしてた。
って言っても、パフォーマーは全員先に撮影だから今楽屋にいるのはボーカルだけで。
…今日に限って俺が一番最後に呼ばれた。
絶対また聞こうとして狙っただろ…
壱「…お願いします」
園「今日は前髪下ろすね。
目掛かったら言ってね？」
壱「…はい」
…早く終われ早く終われ
いつものように聞かれないように、俺はずっと心の中でそう願った。
すると楽屋のドアが開いてスタッフさんが入ってきて。
「ごめんソロカット撮りたいから、先RIKUくんと北人くん来てくれる？」
…ウソだろ
、なんでこんなタイミングで
鏡から二人を見ると、不安そうに俺を見ながら楽屋を出て行った。
賑やかだった楽屋が今はこんなにも静けさが戻っていて俺は我慢出来なかった。
.
…すると急に園川さんは髪を揃える手を止めた
目線を上げて鏡から園川さんを見ると目が合って。
その瞬間、今まで見たことないような笑い方で口角を上げた。
園「…やっとこうやって二人だけで話せるね」
壱「は…？」
園「ちょっとちょっと笑
そんなに睨まなくてもいいじゃん笑」
壱「…撮影始まるんで早くやってもらっていいすか」
園「桃瀬さんのことだけど」
壱「だからっ、」
園「バラしていいの？」
壱「何言って…」
園「社長とあの事務所全体にバラしてあの子の居場所失くしてもいいのって聞いてるの」
壱「…っ、おい…」
園「SNSにも書き込んだら壱馬くんファン減っちゃうね？」
壱「…テメェいい加減にっ、」
椅子から立ち上がって振り向くと、すぐに胸ぐらを掴まれて引き寄せられて。
園「…バラされたくなかったら私の言うこと聞いて」
そう顔を近付けて低く言う表情は
” もう一つの顔 ”
と、すぐ分かる程黒く見えた。
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作者名：もも
| 作成日時：2017年8月22日 0時
