イケボの彼はドSだったらしい。【川村壱馬】番外編 (ページ8)

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☆壱馬くんがいいページ8

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『玲、於…』

園「えっあ、すみません…」

振り返ればそこにいたのは玲於だった。

気付けば私の隣にしゃがんで小銭を拾ってくれていて。

今の言葉は園川さんに向けた言葉だったらしく、園川さんは拾うのをやめて立ち上がった。

玲「拾ってくれてありがとうございます」

私の代わりに残りの小銭を拾った玲於は、園川さんに向かって手を出した。

園「あ、いいえ…」

玲於の少し怒ったような、威圧的な言い方に若干怖がりながら

園川さんは玲於の手に小銭を渡して。

玲「行こ」

受け取った玲於はそう言って、私の手を握って歩き出した。

『えっ…あ、ありがとうっ』

玲於に引っ張られながら、振り返って園川さんにお礼を言った。

でもその後ろにいた壱馬くんのことは

…見ることが出来なかった。

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『ちょ、ちょっと玲於早いっ…』

玲「…俺あの時言ったじゃん」

『…え？』

玲「俺が壱馬のかわりになるって」

『玲於…』

玲「…俺じゃだめなの」

『…私は、壱馬くんが好き』

玲「……っ」

『元は私のせいなの。
壱馬くんとの関係が崩れちゃったのも、全部…』

玲「でも壱馬あいつとすげえ仲良さそうだったじゃん…っ
A嫌じゃねぇのかよ？」

『…壱馬くんも同じ気持ちだった。
あれは私への罰だよ』

『だからごめん…
玲於とは友達でいたい』

玲「…だよな、笑ごめん今の忘れて笑」

『…玲於』

玲「…ほら戻るぞ。もう指切んなよな笑」

『…うん』

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壱馬くんも同じ気持ちだった。

…この胸の痛みも。

あれは私への罰なんだ。

ちゃんと話をして、

もう一度壱馬くんとやり直したい

壱馬くんのヘアメイクをしたり

二人で水族館に行ったり

オフの日は二人で家でごろごろしたり

泣いたり、笑ったり

そんな思い出を簡単に消すことなんて出来ない

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…私にはやっぱり、壱馬くんしかいないの

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