拝啓ブライズメイドの君へ【センラ】

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そうして私は忘れていた。



ドレスを運ぶのは行きだけじゃないことを。



そう、帰り。片付けが待っている。




腕は悲鳴をあげかけているが、車に積まなくちゃ、帰れない。




「うあぁ〜、重…」




もう4回往復するか、いっそのこと。




腕がやられるか、足がやられるか。どっちが先か。




「手伝いましょうか？」




その言葉を私は聞き逃さなかった。




「えぇ、ぜひ!!!」




「えっ(笑)」




そして笑われた。




「なんですか」




「いやぁ、遠慮とかない人やなぁって思って。いや、ほんまに手伝おう思って声掛けたんですけどね？」




背に腹は変えられないという言葉を教えてあげたい。




「というか、仕事いいんですか？さっき新郎さんに頼まれてませんでしたっけ？」




そう、声を掛けてきたのは、さっき仕事を変わっていた人。




「さっき血相変えて代わりに来ましたわ〜。あいつ仕事大好きやから〜」




「へぇ〜」




「うわ、自分で聞いておきながら、心底どうでもよさそうやな〜、お姉さん」




「よく言われます。人に関心なさすぎって」




「ぶはっ、おもろ〜!!」




一体今の何が面白かったのか。




「俺、めっちゃ興味津々なんやけど」




「それで？」




「今度、一緒に飲みに行きません？僕と」

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