つきあってみた【浦島坂田船】

ゲーム　志麻 ページ9

私は小さい時から、ゲームが好きじゃない。



よく周りのお母さん達から、えらいわねぇ。理想的だ。などと言われてきたが、勉強しなきゃ、なんの意味もない。




お母さんは、自由や、自分のしたい事を尊ぶ人だったので、特に口うるさくされず、かなり自由な大人に成長。




私の記憶上だと、ゲームをしている人のほうが語彙が発達していて、頭が良かった気がする。話や展開を読むのがうまいし。





でもまあ、やっぱり合う合わないってものがある訳で、今もゲームは一切やらない。




でも、彼氏である志麻くんはゲームのお仕事が入ってくるくらいの生粋のゲーマー。





私がいるときは避けてくれることが多いけど、私があまり気にしていないことも相まって、普通にゲームをする時もある。





そんな時の私の役目は、大人しくしていること。





もともとぼーっとしがちな私にとってこんなに容易い仕事はない。





今日も遊びにお邪魔してるけど、どうやら近いうちにあるゲームイベントの為に、今日は画面と格闘中のようだ。





珍しく今日はお土産を持ってきた。





実家の富良野にある牧場の飲むヨーグルト!!(お高めのやつ)





今日はコレをいい感じにサーブしつつ、借りてきた少女マンガ一気読み大会を一人で開催予定。





持ってきた飲むヨーグルトを、ふたが出来るタイプに移し変え、万が一倒れちゃっても大丈夫な安心設計に改造。





「志麻くーん、実家からおいしいやつ持って来たよ〜!!」





「あ、そこ置いといて。やば、始まる」




いったん区切りがついた時を狙ったけど、タイミング悪く、次が始まるみたい。





喜んでくれると思ったんだけど、残念。まぁ、しょうがないから、大人しくしてよう。





少女マンガ脳の私に友人が「彼女いるのに放置でゲームとかありえない!!」といつか言っていたが、私は正直あんまり気にならない。





だって、構ってくれる時はちゃんと構ってくれるし。





第一、恋愛って、少し寂しい時間があるからこそ一緒になにかできる時の嬉しさとか、ドキドキが引き立つものじゃない。って私は思う。






そういう考えなので、今そっけなくされても、別に気にすることなく、持ってきた漫画に手を伸ばした。

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