アイプチ センラ ページ1
私は生まれつき頑固な一重で大人になった今でもアイプチが手放せない。
そんなこんなで彼氏にアイプチをしていない姿を見せたことはなかったが、なんと旅行に誘われてしまい、断るなんてできず只今絶賛旅行中。
しかも、まさか温泉巡りとは…。
アイプチ、メイクの天敵である水に触れないようにお風呂に浸かるなど不可能。
仕方なく、顔をタオルで死守しながら一緒に温泉を巡っていく。
「いや〜、温泉っていいもんやね〜。疲れめっちゃとれるわ〜」
「そうだね」
正直、心労で疲れているが、彼氏であるセンラが満足げなのでまぁよしとしよう。
それにしても、
「浴衣にあうね」
細身で長身な彼に新鮮さが加わり、いつもかっこいいと思うが今日は増して見える。
「うわ〜、先に言われてもうたわ〜。俺先に言おう思ってたのに」
突然こっ恥ずかしいことを言ってくる。
「本音は?」
「脱がしやすそう」
「殴るよ?」
「すいません」
あぁ、また素直になれない。
センラは顔が整っているし、なによりおっとりした口調もあいまって穏やかな気質に見える。
だけど、私は見た目に自信もないし、性格も素直じゃない。
こんなんでいいのかなぁ、なんて良く思ってしまう。
“かわいくなりたい”この人と付き合うようになって日に日に大きくなるこの気持ち。
だからこそ、絶対にスッピンは見せられない。
なんて決心した瞬間、温泉街は突然豪雨に襲われた。
「うわー、びしょびしょや〜。泊まるとこの近くうろうろしとって良かったわ」
そう言って部屋に入り、浴衣を変えようと洗面所に入ると鏡に映ったのは一重の私。
雨のせいでアイプチ取れた!!!
直そうにも、アイプチは現在センラのいる部屋のかばんの中。
もしかしたらそういう運命だったのかもしれない。
仕方なく、片手で顔を隠しながら部屋へ戻る。
「わっ、ごめん」
前が見えないので盛大にセンラにぶつかった。
「なんで顔隠してるん?」
「すっぴんにつき、閲覧注意…」
「俺、彼氏なのに?そういえば一回もすっぴん見せてくれたことないよね」
そう言ってむりやり手をはがされそうになるが、気合で耐える。
が、男の力に敵うわけも無く、あっけなくはがされる。
「別にいつも通りやん。乱暴にしてごめんね」
そうして、耳元で呟く。
「Aはいつもかわいいで」
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一ノ瀬るあ@こたぬき - 血祭りってw私、女子の日かとw (2020年7月7日 22時) (レス) id: 36c056d990 (このIDを非表示/違反報告)
みそ - なんか...なんか...うらたさんが尊すぎてガチで泣きました...。有難うございます...この作品を作ってくださって...。ああああもうツンデレれええいいいおおいいいいとか思いました。めっちゃ好きです...。有難うございます.... (2020年3月2日 16時) (レス) id: 10b66fbb96 (このIDを非表示/違反報告)
あんにんどーふ。 - ふぬおおおおお!!なんか死んじまう破壊力があるううう(((? いやもうヤバいです死んできます(?)短編集好きです。とにかく頭痛がするのに、テンションヤバい(( 初コメ失礼致しましたっ!! (2019年10月28日 21時) (レス) id: bae7e51a6f (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - くらげさん» リクエスト、他の方のリクエストと合体させてしまいましたが書かせていただきました!!正直、ほとんどさかたんとのデートみたいになってしまいました…(汗)リクエスト、ありがとうございます!! (2019年8月13日 12時) (レス) id: 386715a456 (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - はみゅさん» 最後にギャグという形になってしまいましたが、一応リクエストかかせていただきました〜!!ご期待に添えたがわかりませんが、リクエストありがとうございました〜!! (2019年8月13日 12時) (レス) id: 386715a456 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かんな | 作成日時:2019年8月1日 20時