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「っは‼」



「うわぁ‼大丈夫か…⁇」



突然起き上がった私を心配そうに炭治郎が見る。




周りを見渡す。




綺麗に整えられた部屋で山の様子はない。




「はぁ、はぁ、はぁ」




大量の汗が額を下り、顎先から滴り落ちる。




肺が大量の空気を欲していて、大きく深呼吸しなければ、目の前が霞む。




「どうした、だいぶうなされてたけど…」




そう言って炭治郎は私の肩に手を置いた。




今しがたの歌、情景が鮮明に頭にこびりついているせいで身を強張らせる。




「…大丈夫、少し昔の夢を見ただけ、」




「大丈夫には見えないが…」




「本当に大丈夫、気にしないで本当に」




「じゃあなんで目を合わせてくれないんだ⁇」




顔を覗き込んでくる彼の視線から逃れるように顔を背ける。




「あっれー‼Aちゃんやっと目が覚めたのか‼」





「善逸」





やっと彼の視線が私から善逸くんに移る。




「Aちゃん、2ヶ月も目が覚めなかったんだよぉ、俺心配しちゃったんだから」





そう言って私の手を握ってくる。





「善逸はすぐそうやって…」




そうしてフン。と言いながら握られた手を打って解放した。




「でも、善逸くんは毎日来てくれてたよね。眠ってても声は聞こえてたよ」




「えぇ〜‼俺の声聞こえてたの〜⁉」




「うん、毎日おはなし面白かった、ありがとう」




「どういたしましてぇぇえ〜‼‼」

参→←零



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作者名:かんな | 作成日時:2019年12月31日 18時

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