子犬の看病2 -北人side- ページ33
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ドアを開けると、壱馬がAちゃんのおでこに手を当てていて。
壱「…Aっ大丈夫か?」
『っ…はぁっ、ん、あつい…っ』
かなり苦しそうで、壱馬の袖を掴む手も弱々しかった。
すると陣さんが来て。
陣「とりあえずこれ、体温計で熱計って、あと熱さまシートと氷枕…A大丈夫か?」
今までに無いくらい苦しそうなAちゃんを見て、陣さんもおでこに手を当てた。
陣「これ…今日午後から無理そうやなぁ
誰かいてあげられる人おらんよな…」
北「…僕が看病します」
陣「いやでも明日イベントなんやで?今日のリハ抜けたら…」
壱「…俺がします」
北「壱馬…」
陣「いや壱馬もあかんて。それに壱馬他の仕事も入ってるやろ?」
壱「…っ」
北「…僕今日他に仕事入ってないですよね?明日までにAちゃんが治るように僕が看病します。
だから今日だけ、欠席させて下さい…」
陣「…分かった。HIROさんには伝えとくな。
何かあったら絶対に連絡するんやで」
陣さんはそう言って部屋を出て行った。
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壱「…北人、Aのことよろしくな」
壱馬はそう言って立ち上がった。
壱「…Aのこと襲うなよ」
冗談ぽく、ふっと笑いながら部屋を出て行った…けど
その笑いは、どこか強がっているように見えたんだ。
…でもごめん
僕だって少しも譲る気はないんだ。
…だから今日は、Aちゃんと一緒にいさせて。
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作者名:もも | 作成日時:2017年5月20日 22時