*気になる ページ15
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慎「もしあの噂が本当で2人が付き合っていたらどうしますか?」
壱「…そんなん、そんなん絶対嫌や」
慎「壱馬さん、自分の気持ちに気付いたならもっと男らしくいかないとダメですよ。
いつまでも引いてばっかりじゃ、壱馬さんらしくないです」
俺は小さい時から、そしてランペイジになってからも、ずっと自分の気持ちを隠し続けていたのかもしれない。
Aと北人が一緒にいても、いつもどこかで気持ちを押し殺しながら過ごしてた。
…多分それは、
” この気持ちを伝えたらもうAと元の関係に戻れないかもしれない ”
そんな怖さがあったからかもしれない。
壱「…慎、確かにそうだったかもしれへん。
俺ずっと、Aと北人のこと邪魔しちゃいけへんって思ってた」
壱「でも慎に言われて気付いたわ。
…ありがとな」
慎「…いつでも話聞きますから」
慎はそう言って照れながらも優しく笑うと、また食べ始めて。
俺はこんなに優しい相棒をもって幸せ者やなあと改めて感じた。
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食べ終わりスタジオに戻ると全員ではなかったが何人か既にいて、ストレッチやフリの確認などそれぞれが過ごしていて。
自然とスタジオの端を見ると、出てくる前と同様、Aと北人が2人でフリの確認をしていた。
俺は咄嗟に2人の元へ歩き出していた。
慎「壱馬さん?」
壱「…A、北人」
『ん?どうしたの?あっ、壱馬も一緒に確認する?』
壱「いや、2人に聞きたいことがあってん」
『…え、なに?』
北「………」
俺が真面目なトーンで話したせいか、Aは真剣な表情になり、北人は何か察したように黙り込んでしまった。
壱「…さっき玲於さんと亜嵐さんから聞いて、今2人が付き合ってるっていう噂があるらしいんやけど、本当なんか?」
『え?いや、付き合ってないよ笑
そんな噂流れてるの?』
壱「そうらしいで。
…北人、違うんやろ?」
北「…うん。付き合ってないよ」
俺は北人が答えた時の何となく切なそうな表情が気になり、後で2人だけで話がしたいと思ってAが水のペットボトルを取りに行った時に声をかけた。
壱「…北人、後で2人だけで話せえへんか?」
北「…わかった」
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作者名:もも | 作成日時:2017年5月20日 22時