story9 ページ10
『あ、これで終わりだね』
「うん。俺が先生に渡してくるから乙川さん帰っていいよ」
『え!?ダメだよ。簡単な作業を私に譲ってくれたでしょ?だから私が渡しとくよ』
「いや...一応女の人にこうゆうの任せるのは...」
意外と浦田くんって律儀っていうか...。
多分すごく優しいんだろうなぁ。そんな時。
__ガラッ!
「ん?あれ浦田くん。まだ残ってるの?もう最終下校時刻すぎてるよ」
「あ、生徒会長。すみません今帰ります」
入ってきたのは私でも知ってる、生徒会長の葵空琉さん。そういえば生徒会の人って放課後全クラスのど締まりしてるんだよね?
「何してたの?浦田くんの事だから先生に仕事か何か押し付けられたの?」
「押し付けられたとかいうわけじゃ...。どうせ家に帰ってもする事ないので丁度いいです。それに乙川さんも一緒なのですぐ終わりました」
「乙川さん?」
そう言うと会長は私をじっと見る。
よく噂にでてくる人で、かっこいいとは聞いていたし、集会でもよく顔は見るけど...。
実際近くで見てみると予想以上に整った顔立ち。ま、眩しい...。
「ってーこの子?」
『あの、乙川Aです!初めまして?』
「うん、初めまして。そっか、この資料って生徒会が鈴木先生に頼んだものだと思う」
『え?そうなんですか?』
「うん。だから巻き込んでごめんね。あの先生は生徒会担当なのに極度のめんどくさがりというか...」
会長はブツブツと何かを言うと、もう一度私に向き直って、再び「ごめん」と言った。
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作者名:のんちゃん | 作成日時:2018年7月15日 3時