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息を切らして走ってくるAさんを見ている僕。
『ごめ、着付けに時間かかっちゃって!』
はぁ、はぁ、と肩で息をしながら笑っている
「走らなくていいって言ったじゃないですか」
『だって…ごめんなさい』
「別に謝らなくてもいいですよ。ただAさんが疲れないか心配だったんですよ」
と言うとふわっと笑う
『よし、屋台見に行こう!』
「Aさん、手を繋ぎましょう」
『え?』
「人多いからですよ。迷子になりたいですか?」
『うらたくんは私のお母さんかな?』
とか言いながら黙って僕の手を握る先輩
「知らない人に話しかけられても無視ですよ」
『はーい』
なんでこの人はこんなに楽しそうにしてるんだ…こっちは心配しすぎて胃が痛くなりそうなのに。
で、あとはいつ告白するか。
もちろん花火の時に決まってる
『何食べよ?…わ、タピオカかき氷ある…なんだろう…かき氷の中にタピオカ入ってるのか。タピオカ凍らせて削ったんじゃないんだ』
「ふふ、やっぱり先輩天然さんですね?」
『うらたくんまでテンネンって言うの!?もう!』
「食べます?これ」
『ダメだよここ、カニいるもん』
「へ?」
『カニ飯売ってるここ。だからダメ。』
「カニ飯なんて売ってるところあるんですね…」
『ねー、初めて見たかも』
少し歩くと甘いものが売っていた
『フルーツ飴だ!ぶどう飴食べたい…あ、みかんもある…?』
「本当だ…」
Aさんが俺の手を引いて走る。
「じゃあこれ、お嬢ちゃん美人さんだから1個おまけね」
『わぁ!ありがとうございます』
美人って得するんだな……
「買いすぎじゃないですか?」
『ん?うらたくんも食べるでしょ?』
「貰っていいなら」
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Alice(プロフ) - かわゆ... (2019年8月28日 17時) (レス) id: f38b18c5a9 (このIDを非表示/違反報告)
くたりんご(プロフ) - きぃさん» きぃさん、コメントありがとうございます!口調とか迷子すぎて申し訳ないです本当に…。でもドキドキして頂けて嬉しいです!私が天才だなんておこがましいです(汗)ありがとうございます! (2019年8月15日 17時) (レス) id: 25b7891eac (このIDを非表示/違反報告)
きぃ - 私、浦田さん好きだからドキドキしました。これを書いてるくたりんごさんは天才! (2019年8月15日 16時) (レス) id: a12b60e498 (このIDを非表示/違反報告)
くたりんご(プロフ) - 禾ちゃんだおさん» そんな!その言葉が世界一似合わないんです私…! (2019年8月10日 22時) (レス) id: 25b7891eac (このIDを非表示/違反報告)
禾ちゃんだお - りんごさん...くぁわいい... (2019年8月10日 21時) (レス) id: 60f12b0c07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くたりんご | 作成日時:2019年8月9日 21時