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とても大きな音がキッチンから鳴り響く。
またかな……また、
子供部屋で寝ていた私はそっとドアからキッチンを覗く。
母と父が話していた、いや怒鳴りあっている
「どうして！！どうしてよ！！」
「お前が産んだんだろ……。いい加減にしてくれ。
仕事で疲れてるんだ。」
「いいえ、あの娘は私の娘じゃないわ……私があんな障がい持った子を産むわけないでしょ……どこかの女が取り替えたのよ……。
私の娘を探し出さなきゃ……本当の娘を……」
「おい……やめろ。」
「なによ！貴方だってそう思ってるでしょ？あなたと私から障がい児が生まれるっていうの？
障がい児だってなら産んでなかったものを……」
私が『味覚障がい』と言われてからずっと毎晩あんな感じだ……。
最初はいろんなものを作ってくれて味覚を取り戻そうと？していたようだけど
最近では味がわからないのなら、と残飯でも平気で出してくるようになった。
もちろんそんなもの食べれるはずもなく、一日中空腹だ。
美味しい とでも言うならば、馬鹿にしているのかと怒鳴られ、叩かれ、
食べたくない とでも言えば無理矢理にでも残飯を食わせようとしてくる。
どんどんエスカレートしている。
優しい母の面影はどこにもない。
そんな母を見切ったのか、それとも障がい児の私から離れるチャンスだと思ったのかは知らないが、父は家を出ていった。
その後もずっと、
あの人が出ていったのはお前のせいだ。
お前がいなければ、私は幸せだった。
お前を生んでなければ、
そんな奴本当の娘じゃないに決まってる。
美味しいと言っていたのも私をおちょくっていたんだろう。
といろんな暴言を吐かれた。
初めは好かれようと色々頑張ったけど、母には嫌われたままで、私も諦めていった、
ーーーー
で、今に至るという訳なんですがね。
まあ、家が一緒っつっても、部屋も違うし、なかなか会わないし、今は暴力振るわれることもなく、うまくやっていけてるから良いかなって。
親子の関係は最悪なままですが
ほとんど母も家にいないしね、
新しい男を引っ掛けたり泊まったり
遊んだり、充実してるんじゃないかな？
たぶんね
続く (更新停止中)
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作者名：らんとー | 作成日時：2015年3月1日 21時
