[男主][歌い手]炎上しました。男同士ですけど。[まふまふ]

よんじゅうご ページ47

ぴんぽーん、と軽快になるドアチャイム。
宅配なんて頼んでたっけ。
僕に来客……は有り得ないしな。


そんな軽い気持ちでいたのに、モニターにうつるその顔を見て、僕は絶句した。

｢は……？｣

心のそこからそう声が洩れた。

僕の心情を無視するかのようにぴんぽーん、とまたドアチャイムがなる。急かさないでくれ、混乱してるんだ。
2度目のドアチャイムから数分。
ドアチャイムが連打され始める。
やめろください、壊れますってば、そらるさん。

｢どちら様ですか？｣

知らんぷりが1番だ。

｢Aだよね｣

｢違いますね。｣

即答する。バレたら終わりだ。

｢舞ヶ浜なんて苗字、そうそういないよ｣

｢そうですねぇ、でも僕Aって名前じゃないんですけど。｣

｢あ、そう。じゃあ顔見せてもらっていい？｣

｢嫌ですよ｣

｢なんで？｣

｢そらるさんに会いたくないからですよ。｣

｢はいビンゴ。｣

あ。

やらかした。

名前、活動名、言っちゃった。

｢俺、名乗ってないよね？｣

｢はいそうですね｣

｢もう1回聞くよ。舞ヶ浜Aさんですか？｣

ここはもう否定できない。

肯定するしかないんだ。

｢えぇそうです。何の用ですか、もう会いたくなかったのに。｣

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