[男主][歌い手]炎上しました。男同士ですけど。[まふまふ]

にじゅうに ページ24

気が付けば叫んでいた。

歌い終わって投稿して。

もう、するべきことは終わった。

もう、いいや。

って自暴自棄になって。

僕は結局こんな人間だ。

屁理屈こねて、

自分のいいほうに情報改正。



先日投稿した動画がミリオンを達成した。
心では嬉しいのに、どうも顔に現れない。

投稿してからの頭痛がひどい。

もう壊れてしまいそうだ。

この曲「A liar's world」を通して沢山の人に今回の事の重さを知ってもらいたい。

僕でさえ壊れてしまいそうなんだ。

誰か他の人が炎上していれば、その人は壊れてしまうだろう。

沢山の重圧に押しつぶされそうになっていく。

この嘘つきの世界じゃあ、賢い嘘つきが生き残って

嘘が下手な正直者はいつか踏みつけられて消えていく。

そんな理不尽な世界なんだ。

社会風刺。

そんな風にも捉えられるかもしれない。

正直者は嘘つきに騙されて、泥にまみれて這いつくばって
誰にも知られないまま、誰にも興味を持たれないままで。

そんな世界、いっそのこと壊れてしまえばいいのにな。

なんて考えていると周りの音が遠くなって、
景色がぼやけて
頬に液体が伝って。

それでようやく泣いていることに気が付いた。

何も悪くなくても悪人になることだってある。

それがたまたま今だった、それだけの話。

きっと皆、嘘をついて生きていく。

「ありがとうございました」

小さくそう呟き、決心した。

目を擦って、笑って、前を向いて。

もう少しだけ。

もう少しだけ。

僕にはしなくちゃいけないことがある。

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