95話 ページ46
皆様の顔がワクワクしていて、私も嬉しくなる。
『じゃあ早速。えっとまずは…ミステリー本ですかね』
「あぁ、本類は私に回してください。城の図書館に入れておけば皆さん誰でも読めますから」
エーミールさんが挙手。なるほどたしかに、誰か一人のものにするよりいいかも。
『では、本類はエーミールさんに渡しますね』
次の贈り物を手に取る。
『これは、ペンですね。…高そう』
「トン氏、最近ペン壊れそうとか言ってなかったか？」
グルッペンさんが言うと、トントンさんも思い出したようで「じゃあ僕貰いますね」と受け取った。
今度はラッピングされた袋を手に取る。
『これは…お茶っ葉ですね。いい匂い。多分紅茶です』
「あ、明後日オスマンが外交から帰ってくるから、その時に」
『オスマン？』
鬱先生に聞き返すと、外交官でしばらく外国を飛び回っていたと教えてくれた。お茶会が好きらしい。
『では、これはオスマンさんに』
ワイワイと譲渡会をしながら、ゆっくりと日が傾いていった。
___
二日後。
朝から、幹部は城門に集合していた。
城の前にある広場、その奥に見える大通り。遠くの方から、馬車がやってくるのが見え始めた。
ゆっくり城門に着き、開いた扉からはオシャレな服を着た男性が降りてきた。
「「「オスマン！！」」」
嬉しそうな我々国の皆様。
オスマン様も嬉しそうに微笑む。
「ただいま」
「おかえりぃ！」
ガバァッと飛びつくように抱きついたのは、ゾムさん。
普段他の人たちがなんとなく甘やかしてしまう場面を見てきていたので末っ子気質があるとは思っていたけど、うん、やっぱり末っ子だ。
他の皆様もオスマンさんを囲む。
オスマンさんは困ったように笑った。
「ここじゃなんだから、談話室行ってから話そ」
ぞろぞろと談話室まで移動する。ゾムさんは久々に会えて相当嬉しいらしく、ルンルンとしたオーラが溢れている。
可愛い。今までになく可愛い。
にこにこと見ていると、ゾムさんとほぼ同時だったと思う。
前方から殺気と気配を感じて、すぐナイフを取り出して幹部の皆様の前に出る。かなりここからは遠いが、銃なら遠くても攻撃される可能性がある。
なんだなんだと幹部様が不思議そうにしている。
『ゾムさん、殺気を出していないだけで他にもまだいるかもしれないので奴は任せても？』
「おぅ」
ヒュッと廊下の奥に消えていくゾムさん。数秒後、断末魔が聞こえた。
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らーて - 初コメ失礼します。こんな素敵な作品が読めて僕は幸せです！。続き楽しみにしています。更新頑張ってください。 (2022年8月10日 15時) (
レス) id: 50b204a28c (このIDを非表示/違反報告)
涼夏人 - 失礼します。初コメです。この作品、神！神作！続き楽しみにしています。頑張ってください！ (2022年8月8日 16時) (レス) @page31 id: 8404a67f98 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - おかえりなさい！！自分もめっちゃ低くてやばかったです！ゆっくり待ってます！頑張ってください (2022年6月29日 14時) (レス) @page7 id: d3fac2225a (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - おかえりなさい！！僕の方がテストやばかったので安心してください…☆ゆっくりで大丈夫なので！！更新待ってます！、 (2022年6月28日 22時) (レス) @page7 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - おかえりなさい！お話はゆっくりで良いのですのよ！おかえりなさい(о´∀`о) (2022年6月28日 19時) (レス) @page7 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむね☆ | 作成日時：2022年6月12日 11時
