81話 ページ32
朝、オブシディアンからのメモが兵によって部屋に届けられた。
仕事内容が細かく、でも簡潔に書かれている。α国王のお気に入りだった理由の一つに、仕事ができるからというのがあったなと思い出した。
情報管理部の二人にも私の動きが分かりやすいように、仕事内容を告げる。
『まず、書類に目を通してサイン。私のところには、サインするだけの書類が届くので中身は気にせずサインしろと。オブシディアン殿は内容確認のみして、サインは面倒だから私に回してくるようです』
『その他は、__』
ある程度伝え終わると、今当番をしているのはロボロさんと鬱先生だったみたいで、二人の返事が聞こえてきた。
『では、書類片付けますね』
情報を抜き取れるよう、中身は気にしなくていいと言われているものの書類に目を通しながらサインしていく。
今のところ、特に目を引く書類はない。が、一応、伝えた方がよさそうな情報は伝えていく。
最後の一枚になって、やっと私は情報を見つけた。
『…、あ、』
"「どうした？」"
『今見ているのは最後の書類なんですが、書かれているのが人体実験のための薬の材料かもしれません。要約して読み上げます』
オーケー、という声がしたので、頭の中で内容をまとめながら口を開いた。
『新たな発注の依頼。__』
難しい薬品や成分の名前が羅列されていて、噛まないように、そして向こうでメモをとるのが間に合うように、ゆっくりゆっくり読み上げる。
『……以上です。実際に、これらを調合してどんな薬が作られているか、分かったらまたお知らせします』
"「了解。てか、書類早すぎや。僕のも今度手伝って」"
"「甘えんな大先生」"
『書類はまだ提出はしませんけどね。今日はこれ以外やることはなさそうです。書類と一緒に渡されたメモにも、期限夜八時と書いてあるので、早めに渡すとしても午後四時。今はまだ午前中ですから、午後四時までにはたっぷり時間があります。ですから、まだ書類は提出せず、施設内を調査して回ろうと思います』
"「すごいわぁ。了解」"
部屋の鍵はかけておいて、ダクトに上がる。
ダクトにも、盗聴器や監視カメラなどの仕掛けはなさそうだ。
ダクトからどんな部屋がどこにあるのか、頭の中に記憶していく。今回は事前に施設の中がどうなっているかを知ることが出来なかったから、この作業は必須だ。
足音を立てないように、施設内を駆け回った。
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らーて - 初コメ失礼します。こんな素敵な作品が読めて僕は幸せです！。続き楽しみにしています。更新頑張ってください。 (2022年8月10日 15時) (
レス) id: 50b204a28c (このIDを非表示/違反報告)
涼夏人 - 失礼します。初コメです。この作品、神！神作！続き楽しみにしています。頑張ってください！ (2022年8月8日 16時) (レス) @page31 id: 8404a67f98 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - おかえりなさい！！自分もめっちゃ低くてやばかったです！ゆっくり待ってます！頑張ってください (2022年6月29日 14時) (レス) @page7 id: d3fac2225a (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - おかえりなさい！！僕の方がテストやばかったので安心してください…☆ゆっくりで大丈夫なので！！更新待ってます！、 (2022年6月28日 22時) (レス) @page7 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - おかえりなさい！お話はゆっくりで良いのですのよ！おかえりなさい(о´∀`о) (2022年6月28日 19時) (レス) @page7 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむね☆ | 作成日時：2022年6月12日 11時
