70話 ページ21
なかむside
「ッ…はぁ、」
なんとかAを引き剥がして、ぜぇぜぇと肩で息をしているスマイル。
俺らはもう、呆然唖然だ。
あのAが、スマイル以外に？どうしちゃったのとしか言いようがない。
…そんな中で一人、眠りこけているクラレ先生。
ペ神さんが眉を顰めて、Aが飲み終わった後のカップを見る。底に少しだけ残った液体を視認して、きんときと顔を見合わせた。
「…クラレ先生」
きんときが揺り起こし、目が覚めたクラレ先生は、
「…えっと…？どういう状況？」
スマイルと、スマイルに羽交締めされているAの方を見て、首を傾げた。
「クラレ先生。この薬、本当にAさんの治療の薬ですか」
カップを見せるペ神さん。スマイルからカップに目を移したクラレ先生は、一瞬沈黙して、
「…っあー…間違えちゃったね！」
てへ、と言わんばかりのテンションで言った。
…間違えた？
「「「何してるんですか⁉︎⁉︎」」」
ほぼ全員の声が揃う。
「ははは、いやー、昨日徹夜したもんで、間違っちゃったみたい」
愉快そうに笑うクラレ先生。チャキンという、トントンさんの腰元でなった音でその笑顔が強張った。
「…と、トントン、サン？静粛剣をデスネ、あの、しまってもらって、…あの、ハイ、すいませんでした…」
「…いつ治るんですか」
スマイルの声で、うーんと唸ったのち、薬の説明をしてくれた。
Aに誤飲させてしまった薬は、惚れ薬の試作品。飲んでから最初に見た人に恋に堕ちる。
ただし、試作品だから効果がいつ切れるかは分からない、解毒剤もまだ作っていない、と…
「「「いやそれ大問題でしょ⁉︎⁉︎」」」
また大勢に叫ばれて、クラレ先生は慌てて、
「急いで解毒剤作るから！もしかしたら作ってる間に効果切れるかも知らないし！ね、落ち着いて！！」
「…はぁ、じゃあ、とりあえず…俺はAをコネシマさんが見えないとこに連れて行きます…」
「あ、もう傷はほぼ完治してるからAは普通に生活してもらって大丈夫。今日予定してた投薬は、一応って感じだったし、コネシマさんから引き離すのが優先ってことで」
きんときが言って、スマイルはAの手を取った。
「ほら、行くぞ…？」
『やだ、コネシマさんがいいのぉ…』
拗ねたようにいうAと、拒まれたことがなかったのか顔にショックが滲み出ているスマイル。
ちょっと面白いな、なんて…言ったら怒られそうだから黙っとこっと。
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らーて - 初コメ失礼します。こんな素敵な作品が読めて僕は幸せです！。続き楽しみにしています。更新頑張ってください。 (2022年8月10日 15時) (
レス) id: 50b204a28c (このIDを非表示/違反報告)
涼夏人 - 失礼します。初コメです。この作品、神！神作！続き楽しみにしています。頑張ってください！ (2022年8月8日 16時) (レス) @page31 id: 8404a67f98 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - おかえりなさい！！自分もめっちゃ低くてやばかったです！ゆっくり待ってます！頑張ってください (2022年6月29日 14時) (レス) @page7 id: d3fac2225a (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - おかえりなさい！！僕の方がテストやばかったので安心してください…☆ゆっくりで大丈夫なので！！更新待ってます！、 (2022年6月28日 22時) (レス) @page7 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - おかえりなさい！お話はゆっくりで良いのですのよ！おかえりなさい(о´∀`о) (2022年6月28日 19時) (レス) @page7 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむね☆ | 作成日時：2022年6月12日 11時
