36話 ページ36
「………A、スマイル、朝だよ」
幹部様たちの声で、意識が浮上した。
最近、いつの間にか寝てしまっていることが多いなぁ…これも、安心しているおかげだろうか。
目を開くと、すぐ目の前にスマイル様の綺麗な紫の瞳があった。スマイル様もたった今起きたようで、眠そうにパチパチゆっくり瞬きをしている。
「……A、おはよ…」
『おはよ、ございます…』
スマイル様と同じ布団の中。前もあったな、この光景。
恥ずかしいのは変わらないけど、それ以上にスマイル様の温もりが気持ちいい。
それをもっと感じたくて、スマイル様に体をくっつける。
とはいえ、幹部の皆様の前だし、もう起きなければいけない時間だ。
名残惜しさを感じたけれど、スマイル様から離れて起き上がる。
談話室から直接食堂に移動して、朝食を摂った。
「…なぁA」
おもむろにシャークん様が口を開いた。
「Aって、戦闘強いよな。あとで訓練付き合ってくんね?」
『私で良ければ、お相手致します』
楽しそう。
返事をすると、他の方々もワクワクとした表情で声を上げる。
「俺らもやりたい!」
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「用意はいいか?」
初めて来た訓練場。今シャークん様が構えているのは、長い剣。
きけばシャークん様は弓でも剣でもなんでも扱えるらしく、しかもその全てが凄い腕前らしい。
今回は、明日からの戦争で特に使うことになりそうな、剣の訓練だ。
私は、愛用している細身のナイフ。手のひらの長さの1.5倍くらいの長さで、今までシャークん様に斬りかかられたときにもこれで対応した。
お互い本物の武器なので、出来るだけ怪我をさせないように気をつける必要がある。
『いつでもどうぞ』
私が言うと、数秒後、シャークん様が強く地を蹴った。
キン!とナイフと剣が交わる。シャークん様は一旦飛び退いた。
『…私も行きますよ?』
元トップスパイの実力を、今生かさなくていつ生かすんだ、と、一気に距離をつめる。
シャークん様の目が驚きで見開かれるのが一瞬見えて、その次の瞬間にはシャークん様の首元にナイフを当てていた。
「……っは…すげぇ…」
シャークん様の顔が引き攣った。
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お星様が赤くなりました、ありがとうございます!
こんなに早く赤くなるなんて嬉しすぎます。
これからも楽しんで頂ければ幸いです!
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すみれいん(プロフ) - らむね☆さん» いえいえ!私も言っていいものか迷っておりまして…。もしあれならこの誤字のやり取り消してもらって大丈夫ですので!! (6月7日 23時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
らむね☆(プロフ) - すみれいんさん» わわわ…ありがとうございます。たまに気付いてない誤字あるんですよね…!指摘凄く助かります! (6月7日 21時) (レス) id: 5aa85bc4da (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - たまに読み返しに来てます。いつも読みふけって忘れてしまうのですが47話の大先生さんの件のお話のciが訂正するところ、こいつの名前っていう所がこいつほになってますよ(こそっと) (6月7日 15時) (レス) @page47 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
だいふく - smさんと夢主はよくっつけ〜!めっちゃラブラブカップルになる予感!これからも投稿頑張ったください! (2023年1月5日 21時) (レス) @page50 id: 8b39de642b (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 続きまってますワクワク (2022年10月5日 17時) (レス) id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らむね☆ | 作成日時:2022年5月19日 15時