20話 ページ20
(流血表現注意)
我々国を後ろ盾に、なんとか同盟を回避した翌日。
私は今日もスマイル様と共に食堂で朝ごはんを食べて、そのあと幹部の皆様と談話室に移った。
談話室と食堂は隣同士で、さらにお互いの部屋が直接行き来できるよう部屋の中に扉があるため、廊下を経由しなくてもすぐに部屋を移れる。
なかむ様は朝から甘いフレンチトーストを食べることができて上機嫌。
スマイル様も、口数が昨日より増えた。スマイル様が話す量は日に日に増えている。
穏やかに時が過ぎている談話室で、シャークん様一人が、チラチラと時々こちらの様子を伺っている。
疑われてるなぁ…
スマイル様が顔を上げて、シャークん様と視線をかちりと合わせた。
「………。」
「………。」
無言で、睨み合うでもなく、ただ見つめ合う二人。
スマイル様が、若干むっとした顔で、
「……まだ、Aのこと信じてねーの」
「まぁ、一応な。警戒はしておいて損はないだろ」
何か決定的な出来事でもないと、私を信じる気はないみたいだ。
……α国王は、昨日の定時報告では少し機嫌が悪かった。同盟が断られたからだろう。
α国王に、私が裏切っていることがバレないようにしないと。こっちの国では、私が現役のスパイだと隠し通さないといけない。
偽りだらけだ。
じっとシャークん様を見ていたスマイル様は、諦めたのか視線を逸らし、私の方に顔を向ける。
細い指が伸びてきて、頬をするりと撫でられる。
突然のことで、驚いて目を丸くしてしまう。
「………顰めっ面してた」
『そ、そうですか⁉︎』
全く意識していなかった。ひどい顔をしていなかったか、心配になってくる。
それさえも見抜かれているのか、スマイル様は小さく声を出して、幸せそうな笑顔を見せた。
「大丈夫。変な顔は、してなかった」
『…良かったです』
ほっと息を吐くと、また幸せそうに笑って、一瞬頭を撫でられた。
_____それは突然だった。
ガシャン‼︎と耳をつん裂くような嫌な音を立てて割れた窓。
そこから何かが凄いスピードで飛び込んでくる。
真っ直ぐに、隣のスマイル様目掛けて、その人間は床を蹴った。
『スマイル様‼︎』
応戦はできない、それじゃ間に合わない。
一瞬にも満たない時間での、判断。
ドン、とスマイル様の肩を押す。スマイル様が床に転がり、
私は__
ザシュッ……
脇腹を、ナイフが切り裂いた。
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すみれいん(プロフ) - らむね☆さん» いえいえ！私も言っていいものか迷っておりまして…。もしあれならこの誤字のやり取り消してもらって大丈夫ですので！！ (6月7日 23時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
らむね☆(プロフ) - すみれいんさん» わわわ…ありがとうございます。たまに気付いてない誤字あるんですよね…！指摘凄く助かります！ (6月7日 21時) (レス) id: 5aa85bc4da (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - たまに読み返しに来てます。いつも読みふけって忘れてしまうのですが47話の大先生さんの件のお話のciが訂正するところ、こいつの名前っていう所がこいつほになってますよ(こそっと) (6月7日 15時) (レス) @page47 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
だいふく - smさんと夢主はよくっつけ〜！めっちゃラブラブカップルになる予感！これからも投稿頑張ったください！ (2023年1月5日 21時) (レス) @page50 id: 8b39de642b (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 続きまってますﾜｸﾜｸ (2022年10月5日 17時) (レス) id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむね☆ | 作成日時：2022年5月19日 15時
