【刀剣乱舞】裏歴史調査本丸伍【薄桜鬼】 (ページ41)

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A「ここではお話も出来ませんし、
場所を移しませんか？」

声には出さずとも小さく頷いた事を確認し、
彼らの元へと戻る。

さあ、ここでもう一つの問題が出てきた。

何処で話をするかだ。

この時代に私が知っているお店があるわけではないし、
家があるわけでもない。

これを考えるのを忘れてた…。
困ったな…。

？？「何処へ行くの？」

A「……何処へ行きましょう？」

？？「はぁ？！」

その反応、予想通りです。

私だって困ってるんだから、
何処かいい場所を知っているなら教えて頂きたい。

原田「それなら、俺たちのところへ来るか？」

？？「……っ！」

A「出てきちゃダメじゃないですか」

原田「困ってたからな。
女が困ってるのに手を差し伸べないわけにはいかないだろ？」

……何？その紳士みたいな考え。

チラッと女の方を見れば、
表情を崩さないように頑張ってはいるものの、
生え際に小さな汗をかいている事が確認できる。

これは敵の懐に入ってしまったって思ってるのかな？

ヤバイな。
これで警戒されて話が聞けなくなるのは困る。

A「もう一度言います。
私は味方ではありませんが敵でもありません。
安心してください」

？？「でも…っ！」

大和「本当だよ。主は君の敵じゃない」

？？「……主？君、何者？」

A「うーん…、何者でしょう？」

彼らは刀剣の付喪神で、私がその主です。

なんて言えばもっと疑われてしまうし、
これに関しては秘密事項にしておきたい。

とりあえずこの話は濁して、
原田左之助の言葉に甘える事にした。

道中、彼女はとても静かで、
賑やかなのは三日月と南泉だけ。

……いや、これには語弊があるかな？

三日月自体は一言も発していないし、
ただニコニコといつもの笑顔を絶やさずに歩いているだけ。

周りがうるさいんだ。

南泉は言葉を発してはいるけど、
周りに集まってくる猫に対して悪態をついているだけ。

本当、何でこの２ふりを連れてきちゃったんだろうか…。